英語表現
pickの世界
以前、pick upという動詞句を紹介しましたが、今回は、pickを使った動詞句をいくつか紹介します。
それぞれ複数の意味があるのですが、意味は絞って紹介しています(一度に全部覚えられないので)。
pickの基本概念は、「選ぶ」です。
今回も、創造力を膨らまして、概念から攻めていきたいと思います。
例文に引用元が書いていないものはすべてLongmanの英英辞典から引用しています。
■pick out (= choose,recognize)
・選んで、out(外に)=>人・物をあるグループから選ぶ
*She picked out a navy blue dress.
(彼女は、ネイビーブルーのドレスを選んだ)
*She was able to pick out her father at the other side of the room.
(彼女は、部屋の反対側にいる彼女の父を見分けた)
=>部屋の反対側には人がいっぱいいて、その中から目で選び出したイメージでしょう。
■pick off
選んで、off(離す)=>もぎ取る
*pick off an apple(Weblioより)
(リンゴをもぎ取る)
■pick over (= examine)
全体的によく見て(over)、選び出す=>(選ぶために)注意深く調べる
=>上からoverは覆いかぶさるイメージ。上から目でよーく見ているようなシーンを思い浮かべるといいでしょう。
*She was sitting at the kitchen table picking over a pile of mushrooms.
(彼女は台所に座って、マッシュルームの山を注意深く調べた)
■pick up
選んでup(上へ)
*The phone rang and I picked it up.
(電話が鳴り、私はそれを取った)
*I picked up a few words of Greek when I was there last year.
(去年現地にいたときにギリシャ語をいくつか覚えた)
=>ギリシャ語のいくつかを選んで、頭の中に入れたイメージ
多義語をマスターするのは大変なので、なんらかのきっかけが必要です。本記事をベースにして、各自発展学習をしてみてください。
pickには、まだまだ沢山の意味があるので、これからも繰り返し紹介していきます。
bringを使った動詞句
簡単な単語の動詞句は意味が多すぎて使いこなすが非常に難しいのですが、少しずつ紹介しながら慣れていけるようにしたいと思います。
今回は、bringを使った動詞句を取り上げます。
まずは、bringの意味をLongmanの英英辞典で調べてみます。
[bring] to take something or someone with you to the place where you are now, or to the place you are talking about
(何かをあなたと一緒にあなたがいる所に持っていく、または、あなたが話している所に持っていくこと)
今回は、bringを使った動詞句を5つ紹介しますが、これはほんの一部です。
表示の注意事項:
・例文に引用元が書いていないものはすべてLongmanの英英辞典から引用してます。
■bring about 引き起こす
=>周辺に(about)持っていくイメージ。
*A huge amount of environmental damage has been brought about by the destruction of the rainforests.
(大量の環境被害は熱帯雨林の破壊によって引き起こされている)
■bring along (人)連れて行く、(物)持っていく
=>一緒に(along)持って行くイメージ
*I’ve brought some pictures along to show you.
(私は、あなたに見せるために写真を持ってきた)
■bring back 持ち帰る、戻す、(思い出)思い出させる
=>元の所に(back)持って行くイメージ
*I’ll bring you back the book tomorrow.(Weblioより)
(明日その本を返します)
*The trip brought back a lot of happy memories.
(その旅行によって沢山の幸せな記憶が蘇ってきた)
■bring down 降ろす、(物価など)下げる、
=>下方向へ(down)持って行くイメージ
*The government hopes these measures will help to bring down inflation.
(政府は、これらの方策がインフレを抑制するのを助けると望んでいる)
■bring out 持ち出す、(色など)明らかにする、出版する、(新製品)売り出す
=>外へ(out)(みんなの見えるところへ)へ持って行くイメージ
*He’s bringing out a new album next month.
(彼は、来月新しいアルバムを発売する)
*They brought out the wedding cake(Weblioより)
(彼らはウェディングケーキを運び出した)
実は、これら5つの動詞句にはそれぞれ複数に意味があり、ここでは紹介しきれないほどあります。例えば、最後に紹介したbring outには、8個も意味があり(研究社の英和中辞典)、全部を理解するには時間がかかります。
そこで、まずは、核になる一つか二つの意味を覚えてから少しずつ広げていくのがよいと思います。
bringを使った動詞句は今後も繰り返し紹介していきます。継続学習することによって少しずつ使いこなせるようになっていくでしょう。
言えそうで言えない単語
日常的によく使う単語なのにどのように言っていいか分からない単語というのは沢山存在します。
今回は、そんな単語を20個集めてみました。
(注意)複数の呼び方がある単語などもありますが、今回は、一つか二つの単語に絞っています。
*canteen 水筒
*folding umbrella 折りたたみ傘
*lead シャープペンの芯
*plastic sheet 下敷き
*whiteout 修正液
*ruler 定規
*corrugated cardboard 段ボール
用語:
・corrugate:(金属など)波形をつける
・cardboard ボール紙、厚紙
*paste (or glue) のり
*colored pencil 色えんぴつ
*double-sided tape 両面テープ
*packing tape ガムテープ
*highlighter 蛍光ペン
*adhesive 接着剤
用語:
・adhesive:粘着性の
*rubber band (or elastic band) 輪ゴム
用語:
・elastic:弾力のある
*soap bubbles シャボン玉
*scrub brush (or scrubbing brush) たわし
用語:
・scrub ごしごしこすって洗う
*bucket バケツ
*duster (or duster cloth) (からぶき用の)ふきん、ぞうきん
用語:
・dust ちりを払う
例)She was dusting the chairs. (Weblioより)
(彼女はいすのほこりを払っていた)
*dustpan ちり取り
*broom ほうき
いくつくらいご存知だったでしょうか。
これからもこういった単語を集めて紹介していきたいと思います。
presentとrepresent
presentというと、「プレゼント(する)」、「現在(の)」という意味が浮かぶのではないかと思います。
presentの語源は、「前にある、前に持ってくる」です(ラテン語)。
前に持ってきて人にあげれば「プレゼント」、目の前にあるから「現在の」というにもなります。
それでは、representは、どいういう意味でしょうか。
これは、re + presentと分解して考えるのですが、re-は強調する意味なので、語源的にはpresentと同じです。
前にある(いる)という意味から、representは、「代表する」という意味なります。
一緒に覚えたいのが、representative「(形容詞)代表する、代表的な、(名詞)代表者、代議士」
米国の下院議員は、the House of Representatives(上院議員は、the Senate)。
企業に雇われてセールスする人(営業員、販売員)の事を、a sales repと言いますが、repは、representativeの略です。
例)すべてNAVER英語辞書より引用
*This is a present for you to congratulate you on your promotion.
(これは、昇進祝いのプレゼントです)
用語:
・congratulate A on B (Bの事でAを祝う)
*Bank loans are not available at present.
(銀行融資は現在受けることができません)
*Kimchi is the most representative Korean food.
(キムチは韓国の最も代表的な食品です)
presentには、他にもいろいろと意味があるので、発展学習をしたい方は、Weblioなどを参考にしてみてください(以下URL)。
http://ejje.weblio.jp/content/present
pick upのイメージ
pick upというと、日本語にもなっている「ピックアップ」から、「(ものを)拾う」「(車などに)乗せる」という意味が思い浮かぶ方も多いと思いますが、実は、pick upには、20個以上の意味があります(Longmanの英英辞典より)
個別に覚えるのは大変なので、ピックアップ(pick(選ぶ)とup(上へ))のイメージを膨らまして考えると少しだけ覚えやすくなります(”=>”で説明している所は、理解の助けの為のコメントです)。
例文はすべてLongmanの英英辞典から引用しています。
http://www.ldoceonline.com/dictionary/pick_1
■拾う
=>物をピックアップ
例)
*He picked up the letter and read it.
(彼は、手紙を拾って読んだ)
■起き上がる(pick oneself up)
=>自分自身をピックアップ
例)
*Carol picked herself up and brushed the dirt off her coat.
(キャロルは起き上がってコートに付いた泥をブラシで払いのけた)
■部屋の片づける(American English)
=>部屋を綺麗にピックアップ
例)
*Pick up your room before you go to bed.
(寝る前に部屋を片付けなさい)
■(車に)乗せる、(人を)迎えに行く
=>人をピックアップ
例)
*I’ll pick you up at the station.
(あなたを駅に迎えに行きます)
■(知識・外国語)(見たり聞いたりして)学ぶ
=>知識をピックアップ
例)
*I picked up a few words of Greek when I was there last year.
(去年現地にいたときにギリシャ語をいくつか覚えた)
■(機械などが、音・動き・信号を)とらえる
=>信号などをピックアップ
例)
*The sensors pick up faint vibrations in the Earth.
(センサーが地球のかすかな振動をとらえた)
まだまだ沢山意味がありますが、なんとなくピックアップの根底にあるイメージが分かってきたのではないかと思います。あとは、慣れが必要なので、一度辞書などで調べてみてください。
round offとは?
round の動詞としての意味は、「丸くする、回る」になります。
例)Longmanの英英辞典より
The stones were then rounded, polished and engraved.
(その石は丸くされ、磨かれ、彫られた)
roud offは、round「丸くする」とoff「離れる」の感覚が入り、「角を丸くする、(数字)四捨五入する、(文章・話)うまく終える・仕上げる」という意味になります。これらは、一見全く違う意味に思えるのですが、端や最後が綺麗にoffされているイメージが伝わってきます。
例)
*Round off the corners with a pair of scissors.(Longmanの英英辞典より)
(ハサミで角を丸めてください)
*Let’s round off the party with a song.(研究社英和中辞典より)
(歌を歌ってお開きにしよう)
四捨五入に関してはは、Longmanの英英辞典では以下のように説明されています。
to change an exact figure to the nearest whole number
(正確な数字から最も近い整数に変更する)
用語:
・whole number: (数学)整数(integerとも言います)
*Prices are rounded off to the nearest dollar.
(価格は、近くのドルに丸められた(四捨五入された))
書籍などを見ると、
*round up 切り上げ
*round down 切り捨て
*round off 四捨五入する
と書いてあります。
just around the corner とは?
この熟語には2つの意味があります。
一つ目は、文字通り、「角を曲がった所に」という意味で、nearの意味になります。
例)
*The drugstore is just around the corner.
(ドラッグストアは角を曲がった所にあります)
もう一つの意味は、「すぐに起こりそう、すぐ間近になって」という意味です。
例)
*Spring is just around the corner.
(春はもうすぐだ)
この例文のSpring(主語)の部分を、Christmasなどのイベント名に変化させれば、いろいろな文が作れるのでとても応用範囲が広い表現です。
例)
*Christmas is just around the corner.
(クリスマスはもうすぐだ)
次に、cornerを使った熟語を2つ紹介します。
■cut corner 「手を抜く」
手抜きをして時間やお金を節約するという意味になります。
例)Longmanの英英辞典より
*Don’t try to cut corners when you’re decorating.
(装飾している時に手抜きしようとしてはいけない)
■turn the corner 「(病気・不景気)峠を越す」
tune the cornerは、文字通り「角を曲がる」という意味もありますが、「(病気・不景気)峠を越す」という意味でも使われます。
例)The Free Dictionaryより
*The patient turned the corner last night.
(その患者は昨晩峠を越した)
aboutの世界
aboutの概念は、あるものの「周辺」です。あるものの中心の周りに広がりがある感じです。
一番簡単な例が、think about~ 「~について考える」です。考える中心とその周辺もふくめて考えている様子が伝わっています。
この場合は、周辺というより「関連」と言った方が分かりやすいかもしれません。
それでは、aboutが付く動詞を見てみましょう。
英語の定義は、すべてLongmanの英英辞典から引用しています。
■come about
to happen, especially in a way that is not planned:
(発生する、特に、予定されていない方向で)
=>周辺に何かがやってくるイメージですね。
例)Longman英英辞典より
*How did this situation come about?
(どうしてこのような状況が起きたのですか?)
=>予定外(想定外)の状況ですね。
*How did ~ come about? という形で沢山例文が作れます。
例)
*How did the accident come about?
(どうしてこの事故は起きたのか?)
■set about
to start doing or dealing with something, especially something that needs a lot of time and effort:
(何かをしたり取り扱ったりすることを始める、特に、時間と努力を要する事を始める時)
=>これは周りにいろいろとセットして「さあ始めよう~」というイメージです。
例)NAVER英語辞書より
*He set about finding some way to make money.
(彼はお金を稼ぐ方法を探し始めた)
■bring about
to make something happen [= cause]:
(何かを起こす)
=>周りに何かを持ってくるイメージです。つまり「引き起こす」
*Poverty brings about many social problems.(ジーニアス英和辞典より)
(貧困は沢山の社会問題を引き起こす)
<come aboutとbring about >
come aboutは、目的語を取らない動詞句、bring aboutは、目的語を取る動詞句です。
形式:
S come about. Sが起こる
S bring about O. SがOを引き起こす
似たような意味ですが、微妙に違いますね。
あとは、例文で慣れましょう。
・come aboutの例文:
http://endic.naver.jp/srch/ex/N/come%20about?sm=edi_hty
・bring aboutの例文:
http://endic.naver.jp/srch/ex/N/bring%20about?sm=edi_hty
例文は、自分が一番使いそうなものを見つけて(または自作して)覚えるのがいいと思います。
使いそうもない例文を覚えるのは苦痛であり、すぐに忘れてしまいます。
all but とは?
all butについては以前も触れたことがありますが、大きく2つの意味があります。
例1)
*All but a few people ran toward the train. (NAVER英語辞書より)
butには、前置詞として「~のほかに、~を除いて」という意味があるので、All but~は、「~以外のすべて」という意味になります。
よって、上の文は、「数人を除いてみんなは電車に走って行った」という意味になります。
例2)
*Britain’s coal industry has all but disappeared.(Longman英英辞典より)
この文のall butは、副詞的に使ってalmost(ほとんど)という意味で使われています。
よって、上の文は、「イギリスの石炭産業はほとんど消え去った」という意味になります。
例)Japan Timesより(JAN 31, 2013)
As other countries, including the United States, struggle to design school meals that are healthy, tasty and affordable, Japan has all but solved the puzzle, using a system that officials here describe as utterly common sense.
(http://www.japantimes.co.jp/news/2013/01/31/national/schools-have-knack-for-healthy-meals)
用語:
・struggle もがく、努力する
・affordable 入手可能な
・puzzle 困らせるもの(難問)
・utterly 全く、すっかり
・common sense 常識、判断力
この記事は、日本の学校給食についての記事ですが、各国は健康的な給食に作りに苦労している中で、日本の給食はうまくやっているという内容のものです。
この文の中の、Japan has all but solved the puzzle(日本はほとんどこの難問を解決した)という部分にall butが使われています。
最後にcommon senseについての情報を紹介します。
これはWeblioに書かれていた内容ですが、日本と英米で若干認識が違うようです。
(Weblioより引用)
★【異文化】 日本では「常識」は社会的儀礼としての知識だが,英米では人生の経験から身についた日常の実用的な思慮分別をいう
(http://ejje.weblio.jp/content/common+sense)
keep regular hours とは?
直訳は、「規則正しい時間を保つ」、つまり、「規則正しい生活をする」という意味になります。
この表現には類似型がいくつかあります。
*keep early hours
(早寝早起きをする)
*keep late hours
(夜更かしをする、遅く帰宅する)
健康の為には、keep early hours, keep regular hoursで生活したいですね。
今回は、hourを使った表現を2つ紹介します。
■out of hours(副詞的) 勤務時間外に
これは医療系で使われる表現のようです(Longmanの英英辞典には定義無し)。
(Free Dictionaryより)before or after stated hours during which a clinic or hospital is fully staffed.
(クリニックや病院のスタッフが揃っている時間帯の前と後(=時間外))
参考:http://medical-dictionary.thefreedictionary.com/out-of-hours
例)
*The out-of-hours period is from 6.30pm to 8.00am on weekdays.
(病院・クリニックなど:平日の時間外は午後6時30分から午前8時までです)
=>ここでは、ハイフンを付けて形容詞的に使っています。
時間外のサービスを「Out-of-hours services」と言うようです。
http://www.nhs.uk/NHSEngland/AboutNHSservices/doctors/Pages/out-of-hours-services.aspx
似たような表現にafter hoursがあります。
Longmanの英英辞典より
[after hours] after the time when a business, especially a bar, is supposed to close
(ビジネス、特にバー、の閉店時間の後)
■at all hours いつでも
文字通りすべての時間帯を指します。
*He listens to music at all hours.(プログレッシブ和英中辞典より)
(彼は昼も夜も音楽を聞いています)