表示の英語

「お米を研ぐ」の「研ぐ」を英語で表現すると?

研ぐという作業は、元々は、米を水の中に入れて米と米をこすりつけて米の糠(ぬか、bran)を取り除く事ですが、現代の大型精米工場では糠取り工程が入っているので、実際には糠はほとんど付いていないようです。よって、米を研ぐというより、「洗う」で十分です。

「米を研ぐ」は、「米を洗う」と考えると、rinse という単語が出てきます。

・米を研ぐ(米を洗う): rinse rice

ただし、料理系のサイトを見ていると、時々、米を洗うか洗わないかで議論になっているところがあります。

例)Should You Rinse Rice Before Cooking?
(料理の前に米を洗った方がいいでしょうか)

http://www.chow.com/food-news/148823/nagging-question-should-you-rinse-rice-before-cooking/

このサイトでは、It depends on the type of rice.(お米の種類による)と説明されています。

rinse の概念は、 「wash clothes, dishes, vegetables etc quickly with water, especially running water, and without soap(Longmanの英英辞典より)」です。

つまり、「衣類、食器、野菜などを水で洗う」という意味になります。石鹸は無しです。

また、「口をすすぐ」は、rinse one’s mouth になります。

参考資料:

http://www.komenet.jp/faq/ip16.html


なぜ、「not A or B」 が、「AでもBでもない」という意味になるのでしょうか?

次の例文を読んでみてください。
He doesn’t speak English or French.
orを、「または」という意味で覚えていると、上記例文は、
「彼は英語、または、フランス語を話さない」という意味不明な訳語が生まれます。
以前も、このトピックについて説明した事がありますが、今回は理解しやすいように図を作ってみました。
図の四角の領域が全世界の人々だと思ってください。
それでは、各図の番号と以下の説明を一緒に読んでみてください。
[1] Aは英語が話せる人の集団
[2] Bはフランス語が話せる人の集団
[3} 英語とフランス語の両方が話せる人の集団は、A and B
 => (例文)He speaks English and French.
[4] 英語かフランス語のどちらかが話せるか、両方話せる人の集団 A or B
[5] 上記4以外の人(英語も、フランス語も話せない人)not (A or B)
 => (例文)He doesn’t speak English or French.
Longmanの英英辞典のorの説明は以下のようになっています。
「used after a negative verb when you mean not one thing and also not another thing」
(否定の動詞の後に使われる、その時は、一つを否定し、もう一つも否定することになる)
今回は、図を使って分かりにくい部分説明してみました。
いかがだったでしょうか。

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of course の利用には注意

of courseを、「もちろんです」という日本語で覚えていると、問題が発生するときがあります。
Longmanの英英辞典にも別枠で説明が入っているので、その部分を引用して説明します。
例)
‘Is this the Swallow Hotel?’
「これはスワローホテルですか?」
‘Of course it is’
「もちろんそうです」
このOf courseについては、以下の説明があります。
It would sound as though they thought the answer was obvious and that you were stupid to ask them.
(答えがまるで明白であるかのように聞こえ、そんなことを質問するのは愚かだと聞こえるだろう)
つまり、「あなたはそんなことくらい知っているはずでしょう!」という大変失礼は返答になってしまいます。
of courseの注意点として、以下のような説明があります。
Do not use of course as a reply when someone asks you for information, because this can sound rude and unfriendly.
(誰かが情報を求めている時の返答に、’of course’を使ってはいけない、なぜなら、無礼で、愛想の悪い返事に聞こえる可能性があるからです)
Of courseが使えるのは、以下のように情報を求める質問ではない時です。
例)
‘Can I borrow your pen?’
(ペンを貸してください)
‘Of course’.
(もちろん)
つまり同意をするときには、yesの強調としてof courseが使えます(informalな表現)。
Of courseを使う時は、少し注意が必要ですね。


復習単語(2)

最近紹介した英語表現を15個ピックアップして復習ができるようにしました。

日本語を英語にするという前提で書いていますが、難しい場合は、下にある答えを見て英語から日本語にする練習をしてみてください。

また、答えは一つとは限りませんが、一応、本blogで紹介したものを基本にして問題を作っています。

次の日本語を英語にしてみてください。

A. 方向感覚
B. すり傷、かき傷
C. 切り傷
D. 鼻血
E. やけど
F. 1缶のビール
G. 2人分のデザート
H. のり(接着剤)
I. ぶらんこ
J. 体温計
K. 低血圧
L. コインランドリー
M. 虫歯
N. 1袋のポテトチップス
O. 熱中症、熱射病

————————————
答え:

A. a sense of direction
B. a scratch
C. a cut
D. a nosebleed
E. burn(火によるやけど), scald(熱湯・湯気によるやけど)
F. a can of beer
G. two helpings of dessert
H. paste (or glue)
I. a swing
J. a (clinical) thermometer
K. low blood pressure
L. a laundromat (米国)、a launderette(英国)
M. a cavity, a decayed tooth
N. a bag of potato chips
O. heatstroke

各単語は、Weblioを使って、可算名詞のものに関しては、a,anを付けるようにしています。

1回だけでなく、何回か繰り返してチェックをしてみてください。チェックする回数を増やせば覚える単語数は増えていくと思います。


Don’t leave valuables in your car!

ハワイ・オアフ島にある、ノースショアマーケットプレイスの駐車場にあった掲示です。

Don’t leave valuables in your car!
The North Shore Marketplace is NOT responsible for any damages to your vehicle and/or its contents.


*valuables 貴重品

*responsible 責任のある
*damage 損害
*vehicle 車両(ここでは、車)

anyは肯定文で使うと、「すべての」という意味になります。つまり、どんな損害に対しても責任を負わないという事を言うためにanyを使っています。

and/or およびまたは(両方ともか、どちらか一方)という言い方ですが、損害を受けた場合、車になる場合、車の中にあるもの(contents)の場合、両方の場合があるので、and/orを使っています。

(訳)
貴重品を車に置かないように!
ノースショアマーケットプレイスは、車とその中の物のどんな損害にも責任を負いません。

ノースショアは、ワイキキから車で数時間かかるところにある地方の街です。都会的な雰囲気はありませんが、ユニークなお店があります。旅行会社のオプショナルツアーの見学コースに組み込まれています。


Stay behind the railing

ハワイ・オアフ島のダイヤモンドヘッド頂上へ登る道に写真のような掲示がありました。

Stay behind the railing for your safety and to prevent erosion.
Protect Diamond Head


*railing 手すり、柵

*erosion 浸食behindは、前置詞で、「後ろに」という意味です。
stay behind the railingで、柵の後ろにいなさい、つまり、柵から出ないでくださいという意味になります。

英語の文章構造は、
stay behind the railing
(1) for your safety
and
(2)to prevent erosion
となるので、訳すと

「安全と浸食を防ぐために、柵から出ないでください」

となりますが、英文を考えるときは、頭から訳していく癖をつけるといいので、

「柵から出ないでください、安全のために、そして、浸食を防ぐために」

というふうに訳す方が英語的な考えに近づきます。

翻訳家になるのが目的でないので、英文の後ろから訳すという習慣はやめて、英語は、頭から理解していくという癖をつけるようにしましょう。


Baggage Locked?

アメリカへの旅行ではお馴染みの掲示物です。

Baggage Locked?
Please use a TSA-recognized lock or leave your baggage unlocked to avoid having your lock broken if a physical inspection is required. A list of TSA-recognized locks can be found at:www.TSA.gov
Baggage may be searched at any time.

*leave ~ unlocked ~を施錠しないでおく
*avoid ~ing ~を避ける
*have ~ broken ~を壊される
*baggage 手荷物

TSA公認のロックとは、アメリカ運輸保安局 TSA(Transportation Security Administration)によって認可・容認されたロックです。TSA公認のロックを利用すると、カギをかけたままでも手荷物を預ける事が出来るようになります。

TSAに対応していない場合は、カギを開けたまま手荷物を預ける必要があるので、今ではTSA対応のスーツケースが必需品になっています。

空港のセキュリティチェックの時に、TSA公認のロックの場合は、TSAの職員が合いカギを持っているので、そのカギでスーツケースを開けることが出来ます。つまり、カギが壊されることはありません。

(和訳)
かばんをロックしましたか?
荷物検査が必要な場合は、ロックを壊されないためにTSA(運輸保安局)公認のロックを使うか、かばんをロックしないでください。かばんの検査は何時でも行われる可能性があります。

TSA公認のロックのリストは、www.TSA.govのウェブサイトに載っています。

今回の英文は、重要文法事項が沢山入っているので、勉強になる文です。

avoid の後ろには~ingが来るのがポイントです(toは不可です)。動詞の後が、~ingになるかto になるかは、いろいろな英語試験の文法問題でもよく問われるものですが、今回は、avoid ~ingの形式を覚えましょう。

have + 目的語 + 過去分詞 の形式も使われていますね。
have your lock broken (カギが壊される)

leave + 目的語 + 過去分詞
leave your baggage unlocked (手荷物をカギをかけない状態にしておく)

baggageは、手荷物ですが、こちらは数えられない名詞(不可算名詞)というのも押さえておきましょう。


Metals are hazardous to the health of the Koi

鯉の池の前に表示されていた警告文です。

Please do not throw coins into the pond.
Metals are hazardous to the health of the Koi.
Mahalo

*throw ~ into ・・ ~を・・に投げる
*hazardous to 危険な
*mahalo (ハワイ語)ありがとう

池にコインを投げないでください。
金属は、鯉の健康に対して危険です。
ありがとうございます。

ここでのポイントは、hazardousです。
hazardousは、英英辞典を調べると、健康や安全に
対して危険という意味です。

[hazardous]
dangerous, especially to people’s health or safety

~に対して危険と表現するときは、hazardous to + 名詞の組み合わせで使うのもポイントです。

まだ、hazardousの類語で、dangerous, harmful, riskyなどがあります。

これらの関係は、英英辞典に記載されています。
http://www.ldoceonline.com/dictionary/dangerous
dangerousには、harmfulとriskyの2つの意味があることも分かりますね。


REFUNDS WILL BE HONORED

レジの前に掲示されているメッセージです。

REFUNDS WILL BE
HONORED WITHIN 30
DAYS OF THE DATE OF
THE PURCHASE WITH

THE ORIGINAL RECEIPT.

AFTER THIS 30 DAY PERIOD, WE WILL
GLADLY HONOR EXCHANGES ONLY.
WE REQUEST THAT ITEMS HAVE THE
ORIGINAL TAGS ATTACHED.

THANK YOU.

*refund 払い戻し
*honor 光栄に思う
*purchase 購入する

(訳)
払い戻しをする場合は、購入後30日以内にレシートと一緒に持って来れば可能です。30日を過ぎた場合は、交換のみ受け付けます。商品にはタグが付いている必要があります。

英語の表現として面白いのは、お客様に敬意を表して、honorを使っている点です。

以前紹介した、ロングマン現代英英辞典のオンライン版でhonorを調べてみましょう(http://www.ldoceonline.com/)。

イギリス英語では、honourと綴り、アメリカ英語では、honorと綴ります。

[honor]
意味:be/feel honored (to do something) to feel very proud and pleased:
例文:I felt very honored to be included in the team.
(そのチームに入れて大変光栄に思います)

顧客対応にhonorを使って、払い戻しも交換もお店にとっては大歓迎という気持ちをお客様に伝えようとしているのですね。

補足ですが、purchaseは、買う(buy)という意味のフォーマルな表現なので(名詞、動詞の両方の使い方があります)、「購入(する)」と訳すとちょうど良いでしょう。


TURNING TRAFFIC MUST YIELD TO PEDESTRIANS

交差点の入口の標識です。

TURNING TRAFFIC MUST YIELD TO PEDESTRIANS


*traffic 交通
*yield 道路標識では、「道を譲る」

*pedestrians 歩行者

曲がるものは(車、バイク、自転車など)、歩行者に道を譲らなければいけない。

turning trafficは、適切な日本語が無いので、説明を入れておきました。

yieldには、(製品などを)産する、(場所などを)明け渡す、など沢山の意味がありますが、道路標識では、「譲る」という意味になります。

yieldもアメリカで街を歩いていれば、普通に見かける単語ですが、日本に住んでいると、ピンとこない単語です


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