-4月-2014の記事
comprehensiveとは?
日本語で「広範囲な、包括的な」という意味で覚えている方も多いと思いますが、今回は、この単語を取り上げてみます。
まずは、いつものようにLongmanの英英辞典の定義を確認します。
[comprehensive]including all the necessary facts, details, or problems that need to be dealt with(=thorough)
(扱うために必要なすべての事実、詳細、問題を含んでいる)
日本語訳の意味がこの定義で明確になると思います。
例)VOAニュースより(November 22, 2013)
The U.S. Federal Aviation Administration has released a comprehensive study that says airline pilots are relying too much on automation.
(連邦航空局は、パイロットが自動操縦に頼りすぎているという総合研究結果を発表しました)
http://www.voanews.com/content/faa-study-issues-recommendations-to-correct-pilot-overrelaince-on-automation/1795995.html
この例文の中で、rely on (頼る)という表現ありますが、頼り過ぎている場合は、rely too much on~という表現が使えるのが分かりますね。
同記事本文には、overreliance (過度の信頼・信用)という言葉で言い換えている部分もあります。
comprehensive studyのような形で組み合わせることが出来る単語には、review(評論)、survey(調査)、account(記事、報告)などがあります。
また、comprehensive insuranceは、「総合保険」になります。
それから、comprehensiveには、「理解力のある」という別の意味も存在します。
comprehensiveを名詞にした、comprehensionを使うと、listening comprehension(聴解力)になるので、英語のリスニングテストは、listening comprehension testと表現できますね。
within walking distanceとは?
distanceは、「距離」なので、直訳すると「歩く距離の範囲で」となります。
つまり、within walking distance とは、「close enough to walk to(徒歩で歩いて行けるくらいの近さ)」という意味になります。
例)The free dictionaryより
Is the train station within walking distance?
(駅まで徒歩で行ける距離ですか?)
道を聞くときなどに、within walking distanceという表現は役に立ちそうですね。
実際に距離を聞きたい場合は、
How far is it from here to the station?
ですね。
ついでに、walkingを使った表現を2つ紹介します。
・walking dictionary,walking encyclopedia 歩く辞書(生き字引、物知り)
・walking disaster 歩く災難(常に問題を起こしたり、間違いを犯したりしている人)
「餡子(あんこ)」を英語にすると?
餡子の原料である小豆は、red beansと呼びます。
小豆を煮て、つぶした状態は、paste(ペースト)を使って表現できます。
また、餡子は、甘いので、sweetやsweetenなどの形容詞を付けます。
よって、餡子は、sweet bean paste、または、sweetened bean paste と言います。
また、red bean paste, bean jam などの呼び方もあります。
例)www.anyrecipe.netより
Anko
Japanese Sweet Bean Paste
http://www.anyrecipe.net/dessert/japanese.html
この記事には、餡子の作り方が英語で説明されているので、勉強になると思います。
いくつかこの記事から表現を引用してみます。
Rinse the beans in a colander.
(水切り器の中で豆をすすぐ)
Let them soak for 3 to 8 hours.
(3から8時間、豆を水に浸す)
Simmer at low (heat) without a lid.
(蓋をしないで、とろとろ煮る)
詳しくは、原文の記事を参考にしてください。
また、wikipediaのRed bean pasteのページには、
詳しい餡子の説明があるので、こちらも参考になるでしょう。
http://en.wikipedia.org/wiki/Red_bean_paste
from now on とは?
英和辞典で、from now on を調べると、「これから」「これからずっと」という訳語が与えられています。
from now という表現も、「これから」という意味ですが、onが付くと、「これからずっと」というニュアンスが加わります。
Merriam-Webster’s Advanced Learner’s Dictionaryによると、以下のように説明されています。
[from now on] from this moment and forever into the future.
(この瞬間から未来永遠に)
未来に続いて、ずっとというイメージが伝わってくる説明ですね。
では、どういう時に使われるのでしょうか。
3つの辞書から例文を引用してみます。
例)Longmanの英英辞典より
・Please try to be more careful from now on.
(これから、もっと気を付けるようにしてください)
例)Oxford Advanced Learner’s Dictionaryより
・From now on I’ll be more careful.
(これからは、もっと気を付けます)
例)Merriam-Webster’s Advanced Learner’s Dictionary
・I promise, from now on, I’ll always tell you the truth.
(これからは常に真実を話す事を約束します)
忠告や決意などに使われているのが分かりますね。
他の例も探してみます。
例)CNN Moneyより(October 8, 2013)
From now on, when banks request $100 bills from the Federal Reserve, they’ll only receive the new design
(今後は、銀行が100ドル紙幣を(米国)連邦準備銀行から要求した時は、銀行は新しいデザインの紙幣だけを受け取るでしょう)
http://money.cnn.com/2013/10/07/news/economy/new-hundred-dollar-bill/
ここで説明されている「新しいデザインの紙幣」とは紙幣の偽造(counterfeiting)に強いデザインを指しています。
よって、市場に出回る100ドル紙幣を新しいデザインにすることはこれからずっとやっていかないことですね。
ここにもfrom now onの未来への継続性が伝わってきます。
いつもは、Longmanの英英辞典の定義を引用しているのですが、今回紹介したfrom now onは、Merriam-Webster’s Advanced Learner’s Dictionaryの方が分かりやすい定義で説明されていました。
複数の英英辞典を活用するのも勉強になるのではないかと思います。
payroll とは?
payrollは、分割するとpay + rollとなりますが、payは「払う」、rollは「転がる」と考えると、意味を想像するのが難しくなります。
rollには、「名簿」の意味があるので、payrollは、”支払名簿”、つまり「従業員名簿」になります。
rollの「名簿」という意味は、意外と思われるかもしれませんが、rollは、「a piece of paper, camera film, money etc that has been rolled into the shape of a tube(Longmanの英英辞典より)」という意味があるので、巻かれた紙のイメージが伝わってきます。
ここから、「an official list of names(名簿)」という定義に意味が広がります。
■on the payroll 就業している
payroll(従業員名簿)に載っているということは、「雇われ中」ということになります。
ニュースなどでは、payroll tax((アメリカの)給与税)という言葉が出てきます。
他国の税制度まで理解するのは大変ですが、payroll taxは、給与から天引きされる源泉税を指すようですが、支払額によって企業負担分もあるようです(詳細は、こちら=>http://en.wikipedia.org/wiki/Payroll_tax)
payrollには、「賃金の総額」という意味もあります。
例)Wikipediaより
In a company, payroll is the sum of all financial records of salaries for an employee, wages, bonuses and deduction.
http://en.wikipedia.org/wiki/Payroll
この例文の中で、deduction(控除)は覚えておいて欲しいです。
deductは、de(下へ)+ duct(導く)の組み合わせで、引かれるもの、つまり「控除する」になります。
deductの名詞形が、deduction。
ductの「導く」語源は覚えておいて損はないです。
例)conduct(con(一緒に)+duct(導く))・・案内する
推量のshouldは便利! (改訂版)
shouldという助動詞を、「~すべき」というような意味で覚えている方も多いのではないでしょうか。
この用法は、義務のshouldという使い方ですが、shouldには推量の用法もあります。
should(推量)の確実性は、mayより高く、mustよりは低いという位置づけになります。
Longmanの英英辞典で、推量というカテゴリーに入る定義を抜き出すと以下のようになります。
[should]used to say that you expect something to happen or be true:
(何かが起きたり、何かが本当であると予期する(期待する)事を言う時に使う)
shouldに「expect」の気持ちが入っているのが重要ですね。
[expectの定義(Longmanの英英辞典より)]
to think that something will happen because it seems likely or has been planned
=>起こりそうな状況、計画されている状況で、何かが起きると考える時にexpectが使えることが分かります。日本語にすると、「予期する、期待する」といった感じになります。
例)Longmanの英英辞典より
*It should be a nice day tomorrow.
(明日は、天気になるだろう)
*Australia should win this match.
(オーストラリアがこの試合に勝だろう)
shouldは、可能性が高い場合に使います。
最後に、英語学習に役立つ面白い実験をしてみます。
Google先生は利用頻度を調査するのを使えるので、先ほど紹介したLongmanの英英辞典の例文「It should be a nice day tomorrow」のshouldを、may, must, willにして検索してみます。
完全一致検索という方法を使うので、検索キーワードはダブルクオーテーションマークで囲んであげます。
検索結果は以下の通りです。
“It should be a nice day tomorrow” 250万件
“It may be a nice day tomorrow” 7件
“It must be a nice day tomorrow” 3件
“It will be a nice day tomorrow” 616万件
これを見ると、明日の天気を言う時は、推量のshouldと、未来を示すwillのどちらかが一番使われることが分かります。
mayの「かもしれない」という気持ちで天気を言うこともなければ、mustのような確実性の高い「にちがいない」という言い方もしないということが分かります。
shouldとwillの違いは以下を参考にしてください。
(検索キーワードは、「difference should will」で見つかります)
http://answers.yahoo.com/question/index?qid=20120817161916AAGtp96
ネイティブの人が近くにいなくても、Googleを使えば、かなりの確率で利用頻度やニュアンスの調査ができます。
greenhouse gas とは?
新聞などでよく出てくる単語なので、ご存知の方も多いと思いますが、今回はこの単語を取り上げています。
まず、greenhouseは緑の家ではなく、「温室」です。
よって、greenhouse gasは、「温室効果ガス」。GHGと略す時もあります。
地球温暖化の話になると、greenhouse gas「温室効果ガス」やgreenhouse effect「温室効果」という単語が必ず出てきます。
一緒に、覚えておきたいのが、
・global warming 地球温暖化
・carbon dioxide 二酸化炭素
・ozone layer オゾン層
・atmosphere 大気、雰囲気
といった単語です。
それから、時々出てくる難しい単語、chlorofluorocarbon(CFCやCFCsと略して言います)もニュースなどに出てきますが、これは日本語で知っている人は多いと思います。日本語は、「フロン」です。
フロンガスの地球温暖化の原因とされているので、CFCも環境問題を語る時のキーワードになると思います。
地球温暖化の最大の原因は、二酸化炭素、第二番目がCFCやmethane「メタン」になります。
二酸化炭素の主な原因は、化石燃料(fossil fuels)の燃焼です。
このへんの単語が分かると、以下の記事が読みやすくなると思います。
例)CNNニュースより(January 14, 2002 )
Study: Growth of ‘greenhouse emissions’ slowing
http://edition.cnn.com/2002/TECH/science/01/14/greenhouse.emissions/?related
ちょっと古い記事ですが、温室効果ガスの排出増加の割合が遅くなっていると書かれています。
go off の世界
多義語を使いこなせるようになると表現力が一気に上がります。
今回は、go off の意味について考えてみたいと思います。
go は、今自分がいる所から移動するイメージ、offは、離れていくイメージになります。
よって、go offは、「人や物、音、その他がある場所から出ていくイメージ」で考えておけばいいでしょう。
■人がgo off:「立ち去る」
*She went off without saying goodbye.(NAVER英語辞書より)
(彼女はさようならも言わずに立ち去った)
■何かがすごい勢いでgo off:「爆発する、(銃)発射する」
*The bomb went off.
(爆弾が爆発した)
■音がgo off:「(目覚まし・警報などが)鳴る」
*My alarm clock didn’t go off this morning.
(私の目覚まし時計は今朝鳴らなかった)
■事がある方向へgo off:「進む」
良い方向に進む場合は、go off well
悪い方向に進む場合は、go off badly
*The party went off well.
(パーティはうまくいった)
*The project went off as scheduled.(NAVER英語辞書より)
(プロジェクトはスケジュール通り進んだ)
これからも多義語は沢山取り上げていきますが、こういった単語が使いこなせるようになると、表現力が一気に上がると思います。
頑張りましょう!
PIN number とは?
pinは、「ピン、ヘアピン、ネクタイピン・・・」のピンの事ですが、大文字にしたPINは、personal identification numberの略です。
PINの中に、numberが入っているので、単純にPINとも言います。
これは、「暗証番号」の事です。
例)www.datagenetics.comより
All credit card PIN numbers in the World leaked
(世界にあるすべてのクレジットカードの暗証番号は漏れている)
http://www.datagenetics.com/blog/september32012/
ちょっと過激なタイトルの記事ですが、この記事には、統計的な記述があります。
同記事より、”nearly 11% of the 3.4 million passwords are 1234”
340万人の11%の人が1234というパスワードを使っているそうです。
どうやって調べたのかわかりませんが、1234というパスワードは一番推測されやすいものなので、注意しましょう。
同記事より、
The next most popular 4-digit PIN in use is 1111 with over 6% of passwords being this.
(次にもっとも人気のある4桁の暗証番号は、1111です。6%以上の人がこのパスワードを使っています)
1111も注意が必要なパスワードですね。
この記事によると、以下のPIN numberがよく使われているそうなので、もしこれらのパスワードを使ている人がいたら、少し注意が必要かもしれませんね。
PIN Freq
#1 1234 10.713%
#2 1111 6.016%
#3 0000 1.881%
#4 1212 1.197%
#5 7777 0.745%
#6 1004 0.616%
#7 2000 0.613%
#8 4444 0.526%
#9 2222 0.516%
#10 6969 0.512%
#11 9999 0.451%
#12 3333 0.419%
#13 5555 0.395%
#14 6666 0.391%
#15 1122 0.366%
#16 1313 0.304%
#17 8888 0.303%
#18 4321 0.293%
#19 2001 0.290%
#20 1010 0.285%
PIN, PIN numberは大事な言葉ですね。
話を、小文字のpinに戻しますが、pinには動詞の使い方もあり、
「ピンで留める、(人を)動けなくする」などの意味があります。
最後にpinを使った熟語を一つ紹介します。
■be on pins and needles (米略式)ひどく不安で
直訳は「ピンや針の上にいるという」意味ですが、ここからとても不安定な状況が想像できます。よって、不安な状態が伝わってきます。
例)CNNニュースより(November 20, 2013)
We’re waiting on pins and needles.
(私たちは、不安な状態で待っている)
http://edition.cnn.com/2013/11/20/us/florida-plane-crash/
roomy とは?
roomyは、room + y の組み合わせであることは理解できますが、意味は分かりにくいと思います。
roomは、ご存知の通り、「部屋、余地」という意味です。
いつもの通り、roomyをLongmanの英英辞典で定義を調べてみます。
[roomy]a house, car etc that is roomy is large and has a lot of space inside it
家が車が広々としている時に、roomyという言葉が使えます。
例)CNNニュースより
Mini Cooper Paceman: Roomy, nimble and fun
(Mini Cooper Paceman:広々として、すばやく、楽しい)
http://money.cnn.com/video/pf/2013/08/22/pf-wheels-mini-cooper-paceman-review.cnnmoney
用語:
・nimble すばやい
広いお部屋の家に行ったり、大きな車に乗った時には、roomyと叫びたいですね。
■spacious
roomyの同義語に、spaciousという単語もあります。
こちらもLongmanの英英辞典で定義を調べておきます。
[spacious]a spacious house, room etc is large and has plenty of space to move around in
例)CNNニュースより
Audi A7: Slick, sporty and spacious
(Audi A7: なめらかで、スポーティで、広々としている)
http://money.cnn.com/video/news/2011/08/31/n_audi_a7.cnnmoney/
用語:
・slick なめらかな、すべすべした、