-8月-2014の記事

wax を動詞で使うと?

waxと言うと、日本語の「ワックス」を思い浮かべますが、動詞の用法もあります。
そう言われると、一番最初に思いつくのは、「ワックスをかける」だと思いますが、他にも意外な意味があります。
Longmanの定義は以下の通りです。
[wax] when the moon waxes, it seems to get bigger each night
つまり、「月が満ちる」という意味にもなります。
例)Wikipediaの月見の記事より
The waxing moon is celebrated on the 13th day of the ninth month.
((旧暦の)9月13日に満月をお祝いします)

http://en.wikipedia.org/wiki/Tsukimi

旧暦の8月15日を、「十五夜(中秋の名月)」、旧暦の9月13日を「十三夜」と呼びます。
2014年の十五夜は9月8日、十三夜は、10月16日になります。
十五夜と十三夜の早見表はこちらにあります。

http://www.geocities.jp/ami_udagawa/15ya13ya.html

十五夜は、中国から来たものですが、十三夜や日本固有のものだそうです。
十五夜だけを祝うと「片見月」と言って縁起が悪いとされているので、十三夜も祝う方が良いとされています。
月見(moon-viewing)の話になったので、一緒に覚えておきたいのが団子とススキ。
団子は、sweet rice dumplings、ススキは、pampas grassと言いますが、日本のものとちょっと違うようなので、頭にJapaneseを付けて、Japanese pampas grassと言った方が良さそうです。
話をwaxに戻しますが、名詞のwaxでもう一つ覚えておきたいのが、ear wax(耳垢)です。


beef は、「牛肉」というだけではない!

beef は、the meat from a cow(牛肉)という意味ですが、動詞としての使い方もあります。
*beef about (informal)不平を言う
・They’re always beefing about something. (Longmanより)
彼らはいつも不平を言っている。
*beef up (informal)強化する、増強する
例)CNNより(March 25, 2009)
Obama to beef up Mexico border policy
(オバマ大統領はメキシコ国境政策を強化する)

http://edition.cnn.com/2009/POLITICS/03/24/obama.mexico.policy/

例)(POPSCIより)
Beef Up a Little PC (小型PCを強化する)
(http://www.popsci.com/diy/article/2008-05/beef-little-pc)
beef に関連した語で、beefsteak があります。
beefsteakは、ビフテキの事ですが、plant(植物)と組み合わせると意外な意味になります。
*beefsteak plant :シソ(紫蘇)


英語学習者にとっては、ちょっと変わった単語たち

今回は、英語学習者にとってはあまり一般的でない動植物の名前や関連語が興味深いものを紹介します。
関連語を調べると、語彙の幅が広がります!
雑学もいっぱい身に付きます!
■ tick ダニ
 =>大きな古時計の「チクタク(ticktack)」のtickなので、「時計のカチカチという音」という意味もあります。
■ viper まむし
=>viperには、「[文語]意地悪の人」という意味もあり、a viper in a one’s bosom で「恩をあだで返す人」という意味になります。bosomは、「胸」という意味。
■ sea anemone イソギンチャク
=>花である、「アネモネ(anemone)」は、言われてみればイソギンチャクに似ているかも。sea +単語の組み合わせは、sea lion「トド」、sea otter「ラッコ」などがあります。
■ sea otter ラッコ
=>otterは、「カワウソ」ですが、Wikipediaによると「ネコ目(食肉目)イタチ科カワウソ亜科に属する哺乳動物の総称で、ニホンカワウソやラッコが属している」そうです。
■ sperm whale マッコウクジラ
=>sperm は、「精液」という意味で、元々はギリシャ語の「種」という意味から来ています。
■ jellyfish クラゲ
 =>jellyは、「ゼリー」のことですが、shake like a jelly で「(恐怖などで)プルプル震える」という意味になります。これはイメージしやすいですね。
■ praying mantis カマキリ
=>prayは、「祈る」という意味なので、かマリキの形がお祈りしているように見えるのでしょうか?mantisだけでも、「カマキリ」という意味になります。
■ forget-me-not 忘れな草
=>文字通り、「忘れな草」ですが、語源を調べると、中世のドイツで、ルドルフという人が、ドナウ川に飲まれる寸前に「僕を忘れないで」と言って花を投げたそうです。その花が、「忘れな草」だったそうです。
・sugar cane サトウキビ 
 =>caneは、「節のある茎」という意味
例)CNNニュースより(May 2, 2012)
Life not sweet for Philippines’ sugar cane child workers
生活はフィリピンのサトウキビ畑の子供の労働者にとって楽しいものではない

http://edition.cnn.com/2012/05/01/world/asia/philippines-child-labor/

用語:
・sweetは、「楽しい、満たされている、気持ち良い」という意味
いかがだったでしょうか。


最上級を強める by far

CNNニュースの6月3日の記事によると、シアトルの最低賃金が1時間あたり15ドルという金額で満場一致で可決したとそうです。
1ドル100円で考えると、時給1500円というのはかなり高い金額ですが、全米でも最も高い最低賃金になります。
このような高い最低賃金を、the nation’s highest と表現するだけでは足りないので、 the nation’s highest by far と強調して表現しています。
以下が該当部分です。
CNNニュース(June 3, 2014より)
Seattle’s city council on Monday unanimously approved an increase in the city’s minimum wage to $15 an hour, making it the nation’s highest by far.

http://money.cnn.com/2014/06/02/news/economy/seattle-minimum-wage/index.html

用語:
・unanimously 満場一致で
・minimum wage 最低賃金
シアトル市議会は、月曜日、市の最低賃金を1時間あたり15ドルまで引き上げることを満場一致で可決した。これは、全米一の高水準だ。
同記事によると、これは、市の条例(ordinance)の話で、州レベルの最低賃金は、ワシントン州が全米で最も高く、$9.32になるそうです。


「大変忙しい」は、very busy だけではない

hecticという単語があります。
Longamanの英英辞典のの定義によると「very busy or full of activity」という表現で説明されています。
日本語の辞書では、very busyの感覚を「てんやわんやの、てんてこまいの、忙殺的な」と表現して訳しています。
もちろん、「とても忙しい」と訳してもよいでしょう。
訳ななんでもいいのですが、very busyをhecticと言うのは覚えておきたいですね。
大変忙しい日は、hectic day 、大変忙しいスケジュールは、 hectice schedule となります。
例) beautyandbedlam.comより
How do I deal with my hectic schedule?
(大変忙しいスケジュールをどのように扱えばよいのか?)

http://beautyandbedlam.com/dealing-with-hectic-schedules/

例)Longamanの英英辞典より
I’ve had a pretty hectic day.
(とても忙しい1日だった)


否定語と一緒に用いる強調のever (ディズニー映画「ボルト」より)

今回のテーマはeverです。
まずは、基本形を2つ程復習しておきましょう。
■現在完了
以下のような例文を見たことがある人も多いでしょう。
Have you ever been to Hawaii?
(ハワイへ言った事があります?)
everは、「これまでに」という意味になります。
■最上級
最上級の表現でもeverがよく使われますね。
He is probably one of the best players that I have ever seen.
(彼は、おそらく私が見た中で最も優れた選手の一人です)
everは、「今までに」という意味です。
このあたりはまでは、中学英語の範囲で覚えている方も多いと思います。
それでは、以下の文はいかがでしょうか。
■ディズニー映画「ボルト」より
娘が火事の現場から救出された母親に対してマネージャーのトム・オドネルが言った言葉:
“No mother should ever have to go through something like this.”
日本語の台詞は以下のようになっていました。
「お母さん、母としてこんな辛いことははないでしょう」
everは、no,nothing,neverなどの否定的な単語と一緒に用いて意味を強調します。
また、ここに出てきたshouldは、(現在)可能性や推量を表すもので、「たぶん~でしょう」という意味です。shouldは、かなり強い確信を表します。
例)ジーニアス英和辞典より
She is leaving home now. She should get to the office in an hour.
(彼女は、今出発します。1時間でオフィスに着くでしょう)
go throughは、「(辛い事を)経験する」という意味です。
今回の映画に出てきた英文はとても奥が深いと感じたので紹介させていただきました。
上記説明を読んだ後に、再度英文を見てみましょう。
“No mother should ever have to go through something like this.”
(直訳:こんな経験をしなければならないお母さんはいないでしょう)
映画で英語を学習すると、シーンと一緒に英文が覚えられるので、より印象に残りやすくなると思います。


「先例のない、前代未聞の」を英語にすると?

時々見かける単語なので、今回は、この単語を取り上げます。
Googleが、ロゴの文字を1ピクセルだけ調整したのをご存じでしょうか。
以下のサイトに、変更前と変更後の違いをアニメーションで表示してくれています。

http://gizmodo.com/google-changed-its-logo-this-weekend-and-you-didnt-even-1582005359

こういった、Googleのロゴ変更は、先例のないことではないという意味で、以下のような記述が同サイトにあります。
A Google logo-adjustment isn’t unprecedented, though.
unprecedented は、少し長い単語ですが、「先例のない」というい意味です。
この単語を分解すると、
un + precedent + ed
precedent (先例)という単語が出てきます。
さらに、pre は、「先に」という接頭辞、ced は、ラテン語の「行く」を意味するので、「先に行く」=>「先例」となります。
例)CNNニュースより(November 14, 2013
(記事タイトル)CO2 causing oceans to acidify at ‘unprecedented’ rate, scientists warn
CO2(二酸化炭素)によって、海がかつてない割合で酸性化していると、科学者は警告している

http://edition.cnn.com/2013/11/14/world/ocean-acidification-report/

用語:
・acidify 酸性化する
=> acid は、「酸」という意味(例:acid rain 酸性雨)。acidificationは、「酸性化」という意味。
・CO2は、carbon dioxide とも言います。
この記事によると、海は、産業革命(the Industrial Revolution)以来、26%も酸性化しているそうです。


in the world は、「世界中で」?

in the world には、文字通り、「世界中で」という意味はありますが、以下の文はどのように解釈しますでしょうか。
CNNニュースより(April 22, 2014)
How in the world did a 16-year-old boy survive a five-hour flight in below freezing cold weather at oxygen-depleted heights without dying or falling out of the wheel well of a huge jumbo jet?
記事URL:http://edition.cnn.com/2014/04/21/us/hawaii-plane-stowaway/
in the worldは、疑問詞を強調して、「一体全体」という意味になります。
この記事では、16歳の少年が6時間ジャンボジェットの車輪の格納庫にいたのに生きていたというので、驚きを示しています。
高度38,000フィート(約11500メートル)を飛行するジャンボジェットの車輪格納庫は、酸素もほとんど無く、華氏-80度(摂氏-62度)の世界は、人間が生きられる環境ではありません。
よって、How だけでは物足りないので、How in the world ~と「一体全体」という気持ちが入ります。
(訳)16歳の少年が、凍結する寒さと酸素の極端に少ない高度で、死ぬこともなく、巨大なジャンボジェットの車輪格納庫から落ちることもなく6時間のフライトを一体全体どうして生き延びることができたのか?
用語:
・well 井戸、井戸のような穴。ここでは、wheel well と言って、車輪をしまっておく穴(車輪の格納部)となります。
・oxygen-depleted 酸素の少ない、depleteは、「激減させる、使い果たす」
どうしてこのような環境で生き延びることができたのでしょう?
理由は本文を読んでチャレンジしてみてください。この記事の最後にヒントになるキーワードがあります。
以下は、本文からピックアップしたキーワードです。記事を読むときの参考にしてください。
・sneak こっそり入る(=>sneaker「スニーカー」)
・cramp 閉じ込める(cramped で、「閉じ込められた」)。crampには、名詞で、「けいれん、こむら返り」という意味もあります。
・compartment 区画
・altitude 高度
・expectancy 期待、見込み、life expectancyは、「平均寿命」。
・hibernative 辞書に定義がないが、hibernateが、「冬眠する」という意味なので、ここでは、「冬眠した(状態)」という意味で使っている。
・miraculous 奇跡的な(名詞は、miracle「奇跡」)
・more likely than not 多分、どちらかと言えば(文字通り訳すと、「notよりは有りそう」、つまり「50%の確率よりはあり得る」ということ)
・frostbite 凍傷
・kidney 腎臓
・stowaway 無賃乗車、密航者
・suspended animation 仮死状態
 =>animationは、映画の「アニメーション」ですが、「活気、生気」という意味があります。suspend は、「活動を停止する」。よって、suspended animationは、人間の活動が停止した状態なので、「仮死状態」となります。
CNNの記事を1つ読むだけで、相当語彙力がつきそうですね。
頑張りましょう!


夢の翻訳機? Skype Translator

一方である言語を話すと、もう片方から別の言語が出てくるような時代がそのうち来るかもしれません。
翻訳精度が上がらないと実現できない事ですが、CNNニュースにMicrosoftのSkype Translator(スカイプ翻訳機)という記事がありましたので紹介します。
CNNニュースより(May 28, 2014)
Skype to break language barriers with translator tool
(スカイプは、翻訳ツールで言語の壁を破る)

http://edition.cnn.com/2014/05/28/tech/web/skype-translator/index.html?hpt=ibu_c2

この記事でも、まだまだ先の技術と書いてありますが、ものすごく遠い先の技術ではないということを以下のように表現しています。
同記事より
It is early days for this technology, but the ‘Star Trek’ vision for a Universal Translator isn’t a galaxy away.
この技術はまだ早いが、しかし、万能翻訳機のスタートレック版が出てくるのは、銀河系ほど遠くはない。
万能翻訳機が実用化するのは、ずっと先ではないということを言うのに、not a galaxy away という言葉を使っているのが面白いです(スタートレックなので宇宙に関する言葉を使っています)。
スタートレックでは、異星人との会話で万能翻訳機(Universal Translator、「宇宙翻訳機」とも言う)を使っています。
Skypeのオーナーである、Microsoftは、強気な発言をしています。
同記事の書き出しより。
Skype users soon will be able to expand the list of people they can connect with, says Microsoft, owner of the popular Web-chat tool.
(「Skypeユーザは、繋がることができる人のリストを、すぐに増やすことができるだろう」とWebチャットツールのオーナーであるMicrosoftは言っている)
Skype翻訳機のデモの結果は、 overall it appeared to be spot on.(全体的に、翻訳機は正確だと思われた)と表現しています。
spot on は、「正確で」という意味で、翻訳が正確であると言っています。
spotは、「特定の場所」という意味があるので、「正確」という意味に繋がってきます。
興味がありましたら、元の記事を読んでみてください。


sprout とは?

sproutを知っている方も知らない方も、今日は、この言葉を勉強しましょう。
sproutというと、「(草木の)芽、新芽」という訳語が辞書の最初に出てきます。
芽は一つ一つ数えられるので、可算名詞になります。
例)CNNニュースより(May 22, 2010)
Salmonella outbreak in 10 states prompts sprouts recall
(10の州でサルモネラ菌が突然発生し、(アルファアルファの)芽の回収を促している)

http://eatocracy.cnn.com/2011/06/27/why-sprouts-make-you-sick/

sproutを、複数形にすると、「芽キャベツ」という意味にもなりますが、上の例文では、本文よりアルファルファ(alfalfa)の芽を指していることが分かります。
outbreak は、「(突然の)発生」という意味です。
sproutの芽が出る様子を想像すると分かりますが、動詞で使うと「芽が出る、急速に成長する」という意味になります。
例)CNN Moneyより(April 16, 2014)
Entrepreneurship sprouts among older ex-execs
(アントレプレナーシップ(企業家精神)は、年配の管理職の間で成長している)

http://money.cnn.com/2014/04/01/smallbusiness/entrepreneurs.moneymag/

アントレナーシップ(Entrepreneurship)は、とても長い単語ですが、会社を作る原動力のようなものなので、sproutの芽のイメージとぴったりです。
このタイトルでは、sproutを動詞として使い、Entrepreneurshipの意味と関連づけて単語を選んでいるように思えます。
よく練られたタイトルだと思います。
ex-は、接頭辞で、「前の」という意味。
例)ex-wife 前の妻、ex-boyfriend 前の彼
また、execsは、executivesの省略形で、「管理職、役員」などを指します。


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