-12月-2012の記事

ことわざ:A rolling stone gathers no moss. の解釈は?

このことわざの意味を考える前に、用語の説明をしておきます。

・roll [動詞] 転がる、rolling は、現在分詞で名詞を修飾
・gather 集める
・moss コケ

よって、上記ことわざを直訳すると「転がる石にはコケがつかない」になります。

これには、2つの解釈があります。

1.アメリカの解釈:常に活発に動いていないとコケが付いてしまう。つまり、コケをネガティブなものとして解釈しています。

2.イギリスの解釈:動いてばかりいるとコケも生えない。つまり、コケをポジティブなものとして解釈しています。

アメリカでは、仕事を変えながらキャリアアップをしていく文化ですが、イギリスでは、仕事を転々と変えていると成功しないと考えています。

日本のことわざに置き換えると、「石の上にも三年」になりますが、これは、2番のイギリスと同じ考えになりますね。

ことわざは、その国の文化の影響を受けているので、日本語に無い物、英語に無い物、日本語・英語の両方に同じようなものが存在するものなどいろいろあります。また翻訳するのも難しいです。

この記事の最後に、毎回、「継続は力なり」と書いているので、英訳するとどうなるのか調べてみると、いくつか翻訳パターンがあるようですが、その中で、個人的に一番良さそうだと判断したものは以下になります。

*Persistence pays off. (根気強さは報われる)

単語:
・persistence 粘り強さ、根気のよさ
・pay off (借金などを)清算する、報われる

persistenceをキーワードにして、Longmanの英英辞典で調べてみると、以下の例文が載っていました。

Her persistence paid off when she was offered the job of manager.
http://www.ldoceonline.com/dictionary/persistence
(彼女の努力(=忍耐)が報われた、マネージャーの職を提示された時に)

「今回の重要語」
roll, gather, moss, persistence, pay off

参考にした資料:http://oshiete.goo.ne.jp/qa/547117.html


believe と believe in の違いについて

意味の違いは、英英辞典を調べるのが基本なので、まずは、定義をLongmanの英英辞典で調べてみましょう。

<定義>
■believe
1.to be sure that something is true or that someone is telling the truth(何かが真実であると確信している、または、だけれが本当の事を言っていると確信している)

2.to think that something is true or possible, although you are not completely sure(何かが真実か可能であると考える、確信は無いけど)

■believe in
3.to be sure that someone or something exists(誰かや何かが存在することを確信している)

4.to think that something is effective or right(何かが効果的か正しいと考える)

5.to trust someone and be confident that they will be successful(誰かを信頼し、成功するだろうと自信を持っている)

<状況を考える>・・・例文もすべてLongmanの英英辞典から引用しています。
■believe
1.見たこと、聞いた事について本当だと信じている状態に使えそうです。
例)You shouldn’t believe everything you read.(読んだものすべてを信じるべきではない)

2.確実な証拠はないけど、信じている状態に使えそうです。
例)Detectives believe that the victim knew his killer.(刑事は、犠牲者が殺人犯を知っていたと信じている)
・detective 探偵・刑事、victim 犠牲者、killer 殺人者

■believe in
3.存在を信じるということなので、神、宇宙人、幽霊などについて言及する時に使えそうです。
例)Do you believe in God? (神を信じますか?)

4.効果が有ることを信じるので、方法、手順などに使えそうです
例)I don’t believe in these diets.(これらの食事療法はが効くとは信じない)

5.人の成功について信じている事になる。
例)Believe in yourself, or you’ll never succeed.(あなた自身を信じなさい、さもなければ、決して成功しません)

補足ですが、1,2の方は、名詞節(that S + V)をbelieveの目的語にすることもできます。

例)I don’t believe he’s only 25.(彼がまだ25歳だとは信じない)

参考にした辞書のURL:http://www.ldoceonline.com/dictionary/believe

「今回の重要語」
believe, believe in, diet, detective, victim


フレンドリーな言葉

コンピュータ用語で、ユーザーフレンドリー(user-friendly)という言葉があります。これは、コンピュータユーザにとって「使いやすい」という意味です。

friendlyは様々の言葉と組み合わせて、「**に親切な、やさしい、適した」などの意味が生まれます。

毎年、50以上の「**-friendly」という単語が生まれているようですが、今回は、使えそうな「**-friendly」という単語をピックアップしてみました。

例)
・user-friendly 使いやすい
・consumer-friendly 消費者の好みに合わせた
・earth-friendly 地球にやさしい
・eco-friendly 環境にやさしい
・environment-friendly 環境にやさしい
・family-friendly 家族優先の、家族向けの
・grass-friendly 芝生にやさしい
・home-friendly 家庭優先の、家庭好きの
・nature-friendly 自然にやさしい
・novice-friendly 初心者向けの
・pet-friendly ペットにやさしい
・planet-friendly 地球にやさしい
・teen-friendly 十代の若者の好みに合わせた
・tooth-friendly 歯にやさしい
・girl-friendly 女性向けの
・kid-friendly 子供好みの
・human-friendly 障害者にやさしい
・customer-friendly 顧客本位の

(例文1)[tooth-friendly]
Five Tooth-Friendly Tips for Having a Healthy Halloween
ヘルシーなハロウィンの為の5つの歯にやさしいティップス
(http://www.dentalvibe.com/professional/about-us/blog/2012/10/17/five-tooth-friendly-tips-for-healthy-halloween.html)

(例文2)[eco-friendly]
Singapore tests eco-friendly homes
シンガポールは、地球にやさしい家をテストする
http://edition.cnn.com/2012/09/02/world/asia/singapore-punggol-eco-town/index.html

(例文3)[customer-friendly]
Obama wants a ‘customer-friendly’ federal government
オバマは、顧客本位の連邦政府を望んでいる
http://www.politico.com/politico44/2012/08/obama-wants-a-customerfriendly-federal-government-132798.html


hit the road は、どういう意味?

hit は、「打つ」が元の意味ですが、hit the road で、「出発する、旅に出る」(口語)という意味になります。

例)CNNニュースの記事にこんなものがありました。
*More Thanksgiving travelers expected to hit the road for the holiday
http://edition.cnn.com/2012/11/13/travel/thanksgiving-aaa-travel/
(より多くの感謝祭の旅行者が、休暇で旅に出ると期待されている)

補足:ニュース記事の見出しでは、be 動詞が省略されるので、expected は過去形ではなく、be動詞+expectedで「期待されている」という受身の表現になっています。

ドライブインで休憩した後に、「車でさあ行こう」と言う時にも、Let’s hit the road. と言います。

さらに、政治家が遊説に出る時もhit the road です。

もう終わってしまいましたが、アメリカの大統領選のCNN記事の見出しで以下のようなものがありました。

*Romney campaign to hit the road with 100 surrogates
http://politicalticker.blogs.cnn.com/2012/10/31/romney-campaign-to-hit-the-road-with-100-surrogates/
(ロムニー氏が100人の代理人とともに遊説に出発する)

「単語」
・surrogate 代理人

補足:ニュースの見出しでは、未来の事は、to 不定詞で表現するので、to hit the road となります。

<hitを使ったスラング>
hit は、いろいろな単語と組み合わさって面白い意味が生まれてきます。

*hit the books で、「勉強する」という意味になります(ただし、米国のスラングです(学生言葉))。

*hit the sack 寝る(米国のスラング)(go to bedの事)

「単語」
・sack :寝床(米俗)、袋

スラングは、ノンネイティブが使うべきかどうかという判断は難しいのですが、少なくとも、海外の映画やドラマを理解するのには役立つと思います。

「今回の重要語」
hit the road, surrogate, hit the books, hit the sack


Hold your horses ! とは?

直訳は、「あなたの馬をつかんでいなさい」ですが、これは、「落ちつけ。そんなに興奮するな。スピードを落せ」という意味になります。

友達が「早く行こうよ!」と言ってきたら、Hold your horses ! 「落ち着いてよ」と言うことができます。

自宅に、Toy Storyの人形があるのですが、ボタンを押すと、Woodyが「Hold your horses !」と叫びます。

そこで、Toy Storyのスクリプトを調べると、以下のようなやり取りがありました。

Buzz : So move! (さあ、どいてくれ!)
Woody: Hold your horses ! (落ちつけ!)

資料:http://www.fanfiction.net/s/5552447/1/Mrs-Nesbit

Toy StoryのDVDを持っていたら、注意して聞いてみてください

例)CNNより
Doctor OKs Manning to play, but Colts say hold your horses
「医師は、マニング(アメリカンフットボールの選手)にプレイOKと言っているが、コルツ(Colts)は、慎重にした方がいいと言っている」
http://news.blogs.cnn.com/2012/02/03/peyton-manning-cleared-to-play-colts-say-hold-your-horses/

用語:
・OK [動詞] 承認する

関連語で、Calm down.(落ち着け) と言う表現がありますね。
こちらも一緒に覚えておきましょう。

例)Please calm down. (落ち着いてください)

「今回の重要語」
hold your horses, OK, calm down


beef は、「牛肉」というだけではない!

beef は、the meat from a cow(牛肉)という意味ですが、動詞としての使い方もあります

*beef about (informal)不平を言う
・They’re always beefing about something. (Longmanより)
彼らはいつも不平を言っている。

*beef up (informal)強化する、増強する
・We need to beef the campaign up.(Longmanより)
キャンペーンを強化する必要がある。

例)(POPSCIより)
Beef Up a Little PC (小型PCを強化する)
http://www.popsci.com/diy/article/2008-05/beef-little-pc

beef に関連した語で、beefsteak があります。

beefsteakは、ビフテキの事ですが、plant(植物)と組み合わせると意外な意味になります。

*beefsteak plant :シソ(紫蘇)

「今回の重要語」
beef about, beef up, beefsteak plant


「枝毛」を英語で言うと?

split ends と言います。

I’m troubled by split ends. (Weblioより)
(枝毛に悩んでいます)

split は、「裂け目、分裂」という意味です。

今回は、髪の毛の関連語について少し纏めてみます。

*前髪 bangs (主に米)(英では、fringes)
bang は、動詞で「バンバン叩く」という意味もある(前髪とは関係ないけど)。fringeは、「へり」という意味もある。

*もみあげ sideburns

*髪を編む braid one’s hear
braidは、「(髪、紐を)編む」

*髪の毛を切る/パーマをかける/髪を染める
have + 目的語 + 過去分詞 の形で表現できます。
(例文)
I had my hair cut.
I had my hair permed.
I had my hair dyed.

*かつら wig
wear a wig かつらをかぶる

*白髪 gray hair

最後に、髪型に関する「HAIR TALK」という記事があったので、紹介しておきます。この記事では、髪型と性格との関連性について説明しています。

特に解説はしませんが、もし興味があったら、キーワードを拾ってみてください。本日紹介したbangs, fringesに関する記述もあります。

HAIR TALK: WHAT DOES YOUR HAIR SAY ABOUT YOU?
http://www.consumerinstinct.com/consumer-behavior/hair-talk-what-does-your-hair-say-about-you/


by a hair とは?

直訳は「髪の毛一本の差で」になりますが、これは、「わずかの差で」という意味で使われます。

タッチの差で電車に乗り遅れた時には、
*I missed the train by a hair.
と表現することができます。

また、by a second (1秒の差で)を使って
*I missed the train by a second.
と表現することも可能です。

同じ意味の表現に、by a hairbreadth や by a whisker などがあります。

用語:
・hairbreadth 髪の毛の幅 (breadthは、「幅」)
・whisker ひげ

例)
He missed the goal by a whisker.
(ほんの僅かゴールを外した)

最後に、almostを使った興味深い表現を紹介します。

*I almost missed the train.
もう少しで乗り遅れるところだった。
(つまり、ギリギリ間に合ったということ)

almostには、動詞を修飾して、「もう少しで・・・」という意味があります。

例)He was almost drowned.
(彼は、もう少しでおぼれるところだった)

用語:
・drown 溺死させる

「今回の重要語」
by a hair, by a second, by a hairbreadth, by a whisker , almost, drown


This is on me. と言われたら?

直訳すると「これは、私の上にある」となり、意味が通じないのですが、on には、口語で「支払う、おごり」の意味があります。

そこで、This is on me. は、「これは、私のおごりです」という意味になります。

例)
*The drinks are on me! (お酒は私のおごり!)

「on(前置詞)+ 支払う人」の形式になるので、支払う人をhouse(お店・レストランの意味)にすることもできます。

例)
*It’s on the house. (それは、お店のサービスです)

関連表現に、treatを使ったものがあります。

*This is my treat. (これは、私のおごりです)

・treat (おごる、ごちそうする)

<関連表現>
一緒に覚えたい表現が、割り勘。

*Let’s split it. / Let’s split the bill. (割り勘にしましょう)

用語:
・split は、「分ける」という動詞。
・bill は、「請求書」。

他にも「割り勘」に相当する表現はいくつかあります。
*Let’s share.
*Let’s go halves.
*Let’s go fifty-fifty.

補足:
・halves は、half の複数形。

Let’s go Dutch.という表現をご存知の方もいるかもしれませんが、これは古い表現なので、上に紹介した言葉を使った方がいいでしょう。気にする人もいるようです。


I’m touched ! は、どういう意味?

touchは、日本語にも「タッチ」という言葉がある通り、「手で触る」という意味が原義ですが、心にタッチすると考えて(私の解釈方法)、「感動させる」という意味があります。

つまり、「私はとても感動している」という意味になります。I’m touched! は、現在形になっているので、今も感動が持続している状況になります。

「感動した」という意味で一緒に覚えておいきたいのが、
I was moved. (感動した)です。強調したい場合は、I was really moved. になります。

move には、「感動させる」という意味があります。

<ニュアンスの違いについて>
touch と move は、「感動させる」という意味で、とてもよく似ています。touch の方が、人がしてくれた事に対して心に訴えてくるものがあるようです。

move は、歌、本、映画などによる感動に場合が多いようです。

感動する状況が違ってくるのがポイントのようですが、ネイティブの説明も、人によって説明の仕方が全く違ってくるので(日本人が日本語の意味を説明する時も、人によって説明が違ってくるのと同じ)、この説明はその中の一つだと思ってください。

ニュアンスの違いの説明は、以下のサイトの説明を軸にして、他の文献も参考にしています。
http://englishhelponline.me/2011/07/18/the-difference-between-words-moved-touched-and-impressed/

例文)(Longmanより)
*His speech moved the audience to tears.
彼のスピーチを聞いて、聴衆は感動し涙を流した。
*Her plight has touched the hearts of people around the world.
彼の苦境は世界中の人の心に感動を与えた。

用語:
・plight 苦境
・tear 涙(可算名詞で、通常複数形で使う(tears))

「今回の重要語」
touch, move, plight, tears


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