英語表現

Let sleeping dogs lie. とは?

直訳すると「寝ている犬はそのままにしておけ」となります。

sleeping dogsは、面倒な事を指し、日本語には「触らぬ神に崇りなし、はれものには触るな」などの訳語があります。

以前、dogを使ったイディオムを紹介しましたが、dogにはマイナスのイメージがありますね。

この表現は、定型的な言い回しなので、このまま使えばいいのですが、もう少し掘り下げてletについて考えてみたいと思います。

letは、「~させる」という訳語で覚えている方も多いと思いますが、これは、「(望み通りに)させる」という意味になります。

Let sleeping dogs lie. の表現の中の「寝ている状態」は、強制ではなく、寝たいから寝ているので、「(望み通りに)させる」というイメージが伝わってきます。

ジーニアスの英和辞典に以下の例文があります。

My father let me drive his car. (= My father allowed me to drive his car.)

ここにも「望み通りに運転させる」というニュアンスが入っていますね。結果的には、運転することを許可することになるので、allowで置き換える事ができるのでしょう。

私に「~させて」という意味で、Let me (do)~ という表現がありますが、これも、「(私の望み通りに)~させて」という意味になります。

また、強制的に「~させる」場合は、makeを使います。

例)Longmanの英英辞典より
My parents always make me do my homework before I go out.
(私の両親は、いつも私が外出する前に宿題を(強制的に)やらせる)

日本語訳では、「~させる」になってしまいますが、letとmakeでは、だいぶニュアンスが違いますね。


トランプ:「七並べ」を英語で言うと?

いくつか言い方があるようですが、Fan Tan, Sevens, Domino, Parliament(英国)などの呼び方があるようです。
Sevensが一番覚えやすいですね。

参考:七並べの遊び方

http://www.pagat.com/domino/sevens.html#introduction

ついでですが、神経衰弱はConcentration、または、 Memoryと言います。

こちらも、Memoryが覚えやすいですね。イギリスでは、Pelmanismと言うようです。

参考:神経衰弱の遊び方

http://www.pagat.com/misc/pelmanism.html

例)上記URLの参考資料のPlayのセクションより
At your turn you turn face up two cards of your choice from the layout
(あなたの番になったら、広げられたカードから2つのカードを選んでひっくり返します)

=> faceは、「(カードの)表面」を指します。

神経衰弱を意味するconcentrationは、「集中」という名詞なので、雰囲気は伝わってきますね。

動詞形は、concentrateが「集中する」になります。

(参考)大量のカードゲームが紹介されているサイト:

http://www.pagat.com/alpha/

このサイトに沢山のカードゲームの遊び方が紹介されているので、参考にしてみてください(沢山ありすぎますが)。


It’s cold for May. とは?

この文で使っているforは、「~としては、~の割には」という意味で、surprising(驚き)の気持ちが入っています。

上の例文は、「5月にしては寒い」という意味になります。

以下の例文で覚えている方もいらっしゃると思います。

He looks young for his age.
(彼は、年の割には若く見える)

forの元のイメージは「対象に向かって」なので、ここから、「~のために、~にとって、~に向かって」などの意味が生まれていますが、今回の意味は、ある基準に向かって見た時に、coldやyoungという形容詞で表現できるという構成になっています(少し理屈っぽいですが)。

よって、形容詞や副詞と一緒に用いられます。

例)ジーニアス英和辞典より
That’s not bad, for a beginner.
(初心者にとってはかなり上手だ)

=>(注意)not badは、「悪くはないね」と訳してしまうと若干否定的に聞こえてしまいますが、控えめに「良い」と言っています。ただし、「悪くはない、まあまあ」という意味でも使われるので、状況によります。

Longmanの英英辞典の定義は以下の通りです。

[not bad] (spoken) used to say that something is good, or better than you expected

どこかの記事で、料理を作ってあげたら、Not badと言われて落ち込んだという体験談を見たことがあります。
この時のNot badは、”better than you expected”だったのですが。

今回は、forに関する表現を取り上げたので、最後にforが入った熟語を一つ紹介します。

■for a change 気分転換に

例)
*How about dinner out for a change?
(気分転換に外でディナーを食べよう)

*Let’s take a walk for a change.
(気分転換に散歩をしよう)


シュークリームは、どういう意味?

甘くておいしいシュークリームですが、シュークリームと英語でそのまま発音すると、shoe cream、つまり「靴磨きのクリーム」になってしまいます。

日本語のシュークリームは、cream puffと言います。

どうして、シュークリームと言うようになったのでしょう。
これは、フランス語のシュ(chou)(キャベツ)から来ています。

シュークリームの表面が、キャベツに似ている所から来ているようです。よって、クリームの入ったキャベツといった意味になります(日本に持ちこんだ人がそう感じたのでしょう)。

puff とは、「プッと吹くこと、ふわっとふくれたもの」という意味です。

あのシュークリームのふわっとしたものがpuffなんですね。

今日は、YouTubeで、シュークリームの作り方を紹介します。

How to Make Cream Puffs
(シュークリームの作り方)

説明は英語なので、料理英語の勉強にもなるでしょう。


turnoutとは?

turn(回る)という単語を思い出してしまうと、turnoutの意味が分からなくなってしまいますが、これは頻繁に用いられる単語なので覚えておきましょう。

意味は、「(選挙の)投票数、(ミーティング、パーティ、イベントなどの)出席者数」を指します。

例)CNN Politicsより
Report shows turnout lower than 2008 and 2004
(レポートによると、投票数は、2008年と2004年よりも少ない)

http://politicalticker.blogs.cnn.com/2012/11/08/report-shows-turnout-lower-than-2008-and-2004/

元々、turn outには、「出席する、集まる」という意味があります。

例)Lognmanの英英辞典より
About 70% of the population turned out for the election.
(人口の約70%が投票した(投票の為に集まった))

turn outという熟語にはいろいろな意味がありますが、Longmanの英英辞典の最初の定義は以下になります。

[turn out]to happen in a particular way, or to have a particular result, especially one that you did not expect
(特定の方法で起こったり、特定の結果になったりする。特に、予想外のものへ)

日本語の辞書では、「~になる」という記述がありますが、「予想外」というニュアンスが入るのですね。

この意味で用いる場合は、turn out well/badly/fine/all right などのように副詞を伴います。

例)
Everything turned out all right.
(すべてうまくいった)

その他、turn outには、自動詞で「分かる」、他動詞で「(明かりを)消す、(物を大量に)生産する、(人を)追い出す」など沢山の意味があります。


「日焼け」を英語にすると?

海に行くと日焼けが気になりますよね。

「日焼け」は、sunburn と言います。

もう少し細かく言うと、炎症を起こした赤くなった日焼けが sunburn です。
文字通り訳すと、「太陽による火傷」なので、「炎症」のイメージが伝わってきますね。

Longmanの英英辞典の定義は以下の通りです。

sunburn:
red and painful skin that you can get from spending too much time in the sun
(赤く痛みのある皮膚で、太陽の下で長い時間過ごしたことによって引き起こされるもの)

一方、健康的な日焼けもあります。
これは、suntan と言います。

suntan:
brown skin that someone with pale skin gets after they have spent time in the sun
(褐色の(日焼けした)皮膚で、日焼けしていない肌が太陽の下で長く過ごしたために得られるもの)

例)
・I don’t want to get a suntan.
(日焼けしたくない)

・get a sunburn 日焼けする

日本語にすると、「日焼け」になってしまいますが、sunburn と suntan では意味が全く違いますね。

「日焼け止め」は、sunscreen, suntan lotion, sunblock などの単語があるようです。

例)Skin Cancer Foundationより
Sunscreens are products combining several ingredients that help prevent the sun’s ultraviolet (UV) radiation from reaching the skin.
(http://www.skincancer.org/prevention/sun-protection/sunscreen)

(日焼け止めは、太陽の紫外線放射を皮膚に到達するのを防ぐのを助けるためのいくつかの成分を混ぜ合わせた製品です)

用語:
・prevent A from doing
Aが~するのを妨げる


It’s on me. とは?

「それは、私の上にある」では、意味が分かりませんね。

口語で、on には、「~が支払う、~のおごりで」という意味があるので、It’s on me.は、「私がおごります」になります。

昔、ホストファミリーにI’ll get it.と言われて、getが「おごる」という意味で使われることを知りました。

また、treatにも「おごる」の意味があります。

例)ジーニアス英和辞典より
*He treated me to dinner.(彼は食事をおごってくれた)
ただし、He bought me dinner.の方が普通だそうです。

話をonに戻しますが、

It’s on the house.とすると「お店のおごり」になります。

onを使ってこんな表現ができるのは興味深いですね。

onの基本は、「接触」なので、「接触」した状態を抽象化させて考えると「おごる」という意味も理解しやすくなります。

食事など(itの事)が自分に接触している(on me)ので、支払は接触している人になると考えることもできますね。


固有名詞に付く不定冠詞「a」

映画「ハリー・ポッターと賢者の石(Harry Potter and the Philosopher’s Stone)」で、ロン・ウィーズリー(Ron Weasley)とドラコ・マルフォイ(DRACO MALFOY)が初めて会った時のシーンがあるのですが、ドラコがロンに対して、こんな事を言いました。

You must be a Weasley.
(ウィーズリー家の出身に違いない)

苗字に不定冠詞の「a」が付くと、「~家の人」という意味になります。

他にも、固有名詞に冠詞が付くと、「~という人、~のような人、~の作品・製品」という意味になります。

例)There is a Mr. Sato downstairs.
(佐藤さんという人が下に来ています(取次の場合))

=>この用法は、ジーニアスの英和辞典によると、「会った事もない人が」という軽蔑の気持ちが込められる場合があるそうです。

例)
・a Gogh ゴッホの作品
・a Lincoln リンカーンのような人
・a Toyota トヨタ車(1台)


policeは、単数?複数?

形は単数に見えても、実際には複数として扱う単語があります。

policeは、複数として扱われます(peopleも同じですね)。
policeは、しばしばtheを付けて使います。

例)
*The police are looking into the case. (ジーニアス英和辞典より)
 (警察はその事件を調査中です)

*call the police 警察を呼ぶ

policeは、「警官たち、(組織としての)警察」としして覚えておくとよいでしょう。

警官個人を指す場合は、a police officer(複数は、police officers)を使います。

cattle(牛)も、policeと同じ仲間で、集合的に扱われ、複数形はありません。

このように、集合的に扱われて常に複数形として扱われる単語には以下のようなものがあります。

police, cattle, clergy(聖職者),people,poultry(家禽)などがあります。

ついでですが、複数形がなくて、単数だったり、複数だったりする単語もあります。

その代表選手はfamilyです。

例)
・My family lives in Tokyo.
 =>全体を一つと考えて単数扱い
・All my family are early risers.
 =>一人一人を指しているので複数扱い。

*early risers(早起き)


jump the gun とは?

「銃を飛び越える」では意味不明です。

ここで使われているgunは、陸上競技などで用意ドンの合図をするピストルの事です。

つまり、「スタートの合図がある前に飛び出す=>フライングする」という意味になります。

また、フライングするという意味から発展して、「早まった行動をする」という意味にもなります。

ニュース報道において、事実確認を怠って早まった報道をしてしまったというタイトルの記事がありました(以下)。

例)The Breezeより
*CNN and its followers jump the gun again
(CNNとその関連メディアは、また早まった)

http://www.breezejmu.org/opinion/article_87a2953a-a7c0-11e2-aecc-0019bb30f31a.html

例)JAMAICA OBSERVERより
*Don’t jump the gun!
(早まった行動をするな)

これは、ジャマイカの陸上女子短距離選手ベロニカ・キャンベルブラウンがドーピング検査で利尿剤に陽性反応を示したという記事ですが、タイトルがよく出来ていますね(陸上競技のフライングと関連させているので)。


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