-2月-2013の記事
紛らわしいdoubtとsuspect
この2つの単語は、よく話題になるのでご存知の方も多いかもしれませんが、紛らわしいので纏めておきます。
まずは、Longmanの英英辞典を使って定義を確認します。
■定義
[doubt]to think that something may not be true or that it is unlikely:
(何かが本当でない、ありそうも無い考える)
[suspect]to think that something is probably true, especially something bad
(何かが恐らく本当であり、特に悪い事に関して言う)
doubtもsuspectも、辞書を調べると「疑う」という訳語がありますが、視点が全く逆です。
・doubtは、~ではないと思う(=>疑う)
・suspectは、~であると思う(=>疑う)
「疑う」という訳語で覚えていると、どっちなのか分からなくなるかもしれません。
次に簡単な文で覚えましょう。
*I doubt he will come.
(彼は来ると思わない=>彼は来ないと思う)
*I suspect he will come.
(彼は来ると思う)
紛らわしくなてきたら、doubt = don’t think と考えればいいと思います。
あとは、例文を見ながら慣れるようにしましょう。
■例文:doubt
例)
*I doubt that he did it.(NAVER英語辞書)
(彼がそれをやったとは思わない=>彼がそれをやったのかは疑わしい)
*I don’t doubt he will succeed.
(彼が成功することを疑わない=>彼はきっと成功すると思う)
■例文:suspect
suspectは、特に悪いことに使うことが多いようです。
*I suspected that there was something wrong with the engine.(Longmanの英英辞典より)
(エンジンに何か不具合があると思う)
=>動詞のアクセントは、後半のeの所にあります)
■名詞について
doubt, suspectには両方とも名詞の使い方があります。
*doubt 疑い、疑惑
*suspect 容疑者(アクセントは、uにあります)
■熟語など
*No doubt he will succeed.
(彼はきっと成功するだろう)
*without doubt 疑いなく
*beyond doubt 疑いなく
*self-doubt:自信喪失
例)CNN iReportより(December 9, 2012)
7 Tips to Fight Self Doubt
http://ireport.cnn.com/docs/DOC-893019
(自信喪失と闘う7つのティップス)
■今回の重要語
doubt, suspect, no doubt, without doubt, beyond doubt, self-doubt
「散歩をする」を英語で言うと?
walkでも表現できると思いますが、stroll という単語を使うとのんびり散歩をするイメージが伝わってきます。
Longmanの英英辞典より
[stroll]to walk somewhere in a slow relaxed way
(どこかをゆっくりリラックスして歩く)
strollは、自動詞で「散歩する」、他動詞で「~を散歩する」、名詞で「散歩」という意味があります。
例)
*stroll in the park
(公園を散歩する)
*stroll the beach
(ビーチを散歩する)
*go for a stroll
(散歩に出かける)
*I strolled through the street of San Francisco yesterday.
(昨日サンフランシスコの街を散歩した)
■stroller
米国では、ベビーカーをstrollerと言いますが、strollのゆっくりと歩くというイメージにぴったりですね。(英国では、 pushchairというようです)
■類義語
strollやwalkの類義語をLongmanの英英辞典がから拾ってくると以下のようになります。
・stroll 散歩する
・wander (あてもなく)歩く、さまよう
・stride (自信をもった状態、怒った状態)大またで歩く
・march(軍隊など)行進する
・hike(田舎、山、長距離)ハイキングする
・tiptoe(とても早く)つま先で歩く(tip:先、toe:足指)
・wade(水の中、ぬかるみ、雪の中を)歩く
・stagger(酔ったり、怪我をして)よろめく
・limp(足が痛んだり、怪我をして) 片足をひきずる
・walk 歩く
いろいろな歩き方がありますね。
exerciseは、「運動・練習」という意味だけではない
Longmanの英英辞典の最初の説明は以下のようになっています。
verb.(formal) to use a power, right, or quality that you have
(力(権力)、権利、特質を使うこと)
例)
*exercise the right to vote(ジーニアス英和辞典より)
(投票権を行使する)
*exercise one’s imagination(ジーニアス英和辞典より)
(創造力を発揮する)
*exercise leadership
(リーダーシップを発揮する)
=>Japan will continue to exercise leadership to improve financial stability worldwide and in Asia.(Weblio経由:財務省からの引用)
(日本は、世界とアジアの金融の安定の為に、リーダーシップを発揮し続けるだろう)
■訓練する
*exercise the back muscles(ジーニアス英和辞典より)
(背筋を鍛える)
目的語には、動物(犬など)、鍛えたい体の部分などを入れることができます。
*I exercise every morning to keep myself in good shape.(NAVER英語辞書より)
(私は、健康維持の為に毎日運動しています)
=>参考:shapeの過去記事:http://english.studynet.jp/blog/words/709/
<注意>
運動種目などの練習には、practiceを使います。
例)
*practice gymnastics(体操の練習をする)、practice judo(柔道をする)
用語:
・gymnastics 体操
■名詞のexercise
例)
*take(get) exercise(運動をする)
*Most people need to do more exercise.(Longmanの英英辞典より)
(多くの人は、もっと運動をする必要がある)
doは、exerciseに修飾語が付くときに使われるというのが一般的なようです。ただ、いろいろと調べると修飾語を付けない場合も検索すると出てきます。
■exerciseとpracticeの違いについて
Q&Aのサイトに分かりやすい回答がありました(以下引用)。
Where sports are involved, “exercise” usually means to strengthen muscles related to a sport. “Practice” means to attempt to improve game specific skills and tactics. It often involves a “practice game”.
(http://forum.thefreedictionary.com/postst3908_Difference-between-exercise-and-practice.aspx)
practiceは、英語、楽器、プレゼンなど、いろいろな場面で使えますね。
例)
*I practice piano every day.
(私は毎日ピアノの練習をする)
今回、いろいろと書きましたが、最終的には「体で覚える」しかないです。沢山の英文に触れて、感覚を養っていきましょう。
■今回の重要語
exercise, practice, gymnastics, keep ~ in good shape
failは、「失敗する」という意味のみ?
failという単語は、「失敗する」という一つの意味だけでなく沢山の意味になりますが、大きく分けると以下の2つになるでしょう(定義はLongmanの英英辞典から引用)。
(A)not succeed
(成功しない=>失敗する)
(B)to not do what is expected, needed, or wanted
(期待された事、必要とされること、欲しかった事をしない)
A,Bの意味を膨らませて以下の例文を読んでみてください。
■Aの例
*They failed in business.
(彼らはビジネスに失敗した)
*He failed in his exam.
(彼は試験に落ちた)
*Doctors failed to save the girl’s life.(Longman英英辞典より)
(医師は、彼女の命を救えなかった)
■Bの例
*She failed to appear. (ジーニアス英和辞典より)
(彼女は現れなかった)
=>She did not appear. は、単純に現れなかったという意味ですが、She failed to appear.は、上記(B)のパターンなので、現れると期待していたのに現れなかったという意味を含んでいます。ジーニアスの英和辞典では、「予想に反して」の含みを伴っていると説明されています。
*Some people simply failed to pay taxes. (ジーニアス英和辞典より)
(まったく税金を納めない人もいる)
=>ここでは、「怠る」という意味になっています。
次に、failを使った表現を2つ紹介します。
■not fail to~(必ず~する)
例)
*Don’t fail to let me know.(研究社 新英和中辞典より)
(必ず知らせてください)
■without fail (formalな表現)間違いなく
failは名詞として扱っています。
例)
*I’ll come tomorrow evening without fail.(Weblioより)
(必ず明日の夜に伺います)
最後に、failを使ったニュース記事の見出しを紹介します。
例)CNN Opinionより(December 13, 2012)
Refugee figures fail to give true picture of Syria crisis
http://articles.cnn.com/2012-12-13/opinion/opinion_syria-unreported-refugees_1_syrian-refugees-refugee-crisis-syrian-civil-war
(難民の数字は、シリア危機の本当の状況を示してない)
用語:
・refugee 難民
・figure 数字
・picture 状況、事態
・crisis 危機
failの使い方はまだまだ沢山あって紹介しきれないのですが、なんとなくfailの世界が伝わってきたのではないかと思います。
本記事でも紹介している、Longmanの英英辞典とジーニアスの英和辞典は英語学習者にとってはお勧めの辞書なので活用してみてください。
便利な事に、iPhoneのアプリには両方の辞書が販売されているので、私は、iPhoneにこれらの辞書を入れて持ち歩いています。一般の電子辞書にもこれらの辞書が入っているものがあると思います。もちろん紙の辞書でも問題ないのですが、検索時間短縮の為に電子辞書を主に使っています。ただし、紙の辞書にも良さはあるので、一応両方持っていますが、持ち運びには電子辞書が欠かせません。
■今回の重要語
fail, refugee, figure, picture, crisis
英語は繰り返し学習
本Facebookでは、様々な単語を紹介していますが、一度見ただけで終ってしまうとすぐに忘れてしまいます。過去に学習した単語に別の場面で出会うと、再び出合った嬉しさと一緒に記憶にも定着しやすくなります。
よって、覚えた単語に再会する機会を増やしていく作業が日々の学習で必要になってきます。
例えば、このブログでも紹介したことがあるlousyですが、ビルゲイツの名言にも使われていたのでここで紹介します。
Success is a lousy teacher. It seduces smart people into thinking they can’t lose.
http://www.brainyquote.com/quotes/quotes/b/billgates122131.html
(成功は最低の教師である。それは、賢い人をだまし、決して失敗しないと思わせてしまう)
用語:
・seduce (人をだまして)~させる
また、先日、ジブリの映画「天空の城ラピュタ」を英語字幕で見ていたら、字幕にlousyという言葉が使われていました。
ジブリのDVDには、英語吹き替えと英語字幕があるので、英語学習にはお勧めですが、喋っている英語と字幕の英語は違うので注意が必要です。
lousyは、口語でよく出てくるので出会う機会も多いのですが、こうやって繰り返し出てくると二度と忘れなくなります。
参考:1/4のlousyに関する記事:
https://www.facebook.com/english.studynet.jp/posts/397212097023622
私も英語の本気で始めた頃は、出てきた単語を単語帳に書き写して例文などを纏めていた時もありましたが、一期一会になってしまう単語が非常に多かったです。一期一会にしないようにするには、多読・多聴なども重要になってくるでしょう。
または、同じ単語を同じ資料で再確認しながら、例文を自分で増やしたりして、再会の機会を自分で作るという工夫をするのもよい勉強法だと思います。
例文を覚える時は、自分が使いやすい状況になるように一部変更して覚えるのもよいと思います。
horizonの意味の広がり
horizonと言うと、「水平線、地平線」という意味で覚えている方も多いと思いますが、この意味を抽象化して、「アイディア、知識、経験の限界(the limit of your ideas, knowledge, and experience(Longman英英辞典より))」という意味にもなります。
英和辞典では、「展望、視野、限界」などと訳されています。
例)
*expand one’s horizons(プログレッシブ和英中辞典より)
(視野を広める)
例)CNNより(November 15, 2012)
Clouds on horizon for tobacco farmers
http://edition.cnn.com/2012/11/15/business/tobacco-industry-malawi-who/index.html
煙草の農家の展望に暗い影(将来への不安)
用語:
・cloud 暗い影(雲という意味ですが、ここでは、否定的な意味で使っています)
本文は、タバコの需要を減らす国際会議によって、煙草の生産国であるアフリカの農民の生活を脅かすという難しい問題の記事になっています。煙草は健康の為に良くないので減らそうというのは分かりますが、それによって、煙草の輸出に頼っている国の生活が脅かされるという構図までは考えたことがありませんでした。
Steve Msambiraさんの言葉(記事より)
“To stop growing tobacco would be like killing me and my whole family,”
記事URLには映像もあるので余裕があったら見てみてください。
unload とは?
unloadは、un + load なので、loadの逆の意味であることは分かります。
loadは、「(荷物などを)積む」という意味なので、unloadは、「(荷物などを)降ろす」という意味になります。
loadには、「(苦悩や責任で)苦しませる、悩ます」という意味や「弾丸をこめる、装填する」という意味もあるので、unloadにも、「悩みを打ち明ける」「弾丸を抜き取る」という意味があります。
loadという名詞には、「積荷、(精神上の)重荷、装填」という意味があるので、ここから動詞の意味を想像するようにすれば覚えやすいと思います。
全体的に意味を眺めてみると、loadには、”重いものなどを”を乗り物などに積むか、心の中に積む、または所定の場所に積み込むようなイメージなのでしょう。
また、自分のコンピュータからネットワーク上のコンピュータにファイルなどを転送する(送る)時は、上方向のupを使って、upload、逆にネットワーク上のコンピュータからデータを落してくる場合は、下方向のdownを使ってdownloadと言いますが、この言葉は既に使っていると思います。
コンピュータシステムのやり取りでも、荷物に似たようなもの(実際には、電子データ)を、loadしているイメージが伝わってきますね。
例)CNNより(December 29, 2010)
*Airline passengers unloaded after 11 hours waiting on JFK tarmac
http://edition.cnn.com/2010/TRAVEL/12/28/jfk.stuck.tarmac/index.html
飛行機の乗客は、JFKの滑走路で11時間待った後に降ろされた
ここでは、荷物ではなく乗客に対して、unloadを使っています。
ちなみに、ニュースの見出しでは、be動詞が省略されるので、unloadedは過去形ではなく受身の過去分詞になります。
書き出しの部分は次の通りです(和訳は省略しますが用語解説だけ載せておきます)。
Airline passengers who spent 11 hours stuck on the tarmac at John F. Kennedy International Airport were unloaded Tuesday afternoon in the latest example of the frustrating effects of a massive blizzard that delayed thousands of would-be holiday travelers.
用語:
・stick (人・車などを)動けなくさせる (stick-stuck-stuck)
・tarmac タールマカダム舗装の滑走路
・massive 大規模な
・blizzard 大吹雪
・frustrate 失望させる
・effect 結果
例)the effect of the accident 事故の結果
・delay 遅らせる
・would-be ~のつもりの
tarmacは、あまり重要な単語ではないですが、それ以外の単語はこの機会に覚えましょう。
would-beは、「~志望の、~になるつもりの」という形容詞です。
例)
a would‐be author 作家志望者(Weblioより)
a would-be artist 芸術家志望者(NAVER英語辞書より)
上の文の中のwould-be holiday travelersは、休日の旅行予定者(直訳では旅行をするつもりの人)くらいの意味になります。
■今回の重要語
load, unload, upload, download, stick, stuck, massive blizzard, frustrate, effect delay, would-be
fine という単語について
中学校一年生で習うfineという単語にもいろいろな意味があります。
中学校で習うのは、「晴れた、元気な」くらいでしょうか。
今回は、fineという単語の広い意味の一部を紹介します。
■形容詞のfine
立派な、見事な、純度の高い、細かい、尖端の鋭い、などの意味があります。
例)
*fine print 小さい活字、(契約書などの)細字部分(ここには、契約者に不利な条項が細かく記載されている)
*fine gold 純金
*gold 18 carats fine(研究社 新英和中辞典より)
*fine art 美術品
*fine arts 美術
*a fine house 素晴らしい家(ジーニアス英和辞典より)
*a fine view 素晴らしい眺め(ジーニアス英和辞典より)
*a fine difference わずかな違い(ジーニアス英和辞典より)
■動詞のfine
罰金を科す、という意味があります。
例)
I was fined $50 for speeding.
(私はスピード違反で50ドルの罰金を払わされた)
■名詞のfine
罰金、という意味になります。
例)
*My father got a $50 fine for speeding.
(私の父は、スピード違反で50ドルの罰金を受けた)