-12月-2012の記事

all in all とは

直訳「すべての中のすべて」ということは、「すべて」に関連した言葉であることは予想がつきます。

all in all は、文頭(時には、文末)で使って、「概して、大体において、だいたい」という意味になります。

ただし、日本語で意味を表現してしまうと、意味の焦点がボケる場合があるので、英英辞典で確認しておきます。

Longmanの英英辞典では、次のように定義しています。
[all in all]used to show that you are considering every part of a situation
(状況のすべての部分を考慮していることを示す為に使われる)

この定義を元にして、状況に応じて、「概して、大体において、だいたい」といった訳語が使われます。

*All in all, the school excursion was pleasant.
(全体として、修学旅行は楽しかった)

英英辞典も複数あると、説明の違いからニュアンスがさらに明確になっています。

■LexicEN
今回は、LexicENという英英辞書で調べてみます(iphoneアプリ)。

[all in all]with everything considered (and neglecting details)
全て考慮されている(細部は無視されている)

この定義から、 「概して、大体において、だいたい」といった訳語が正しいことが理解できますね。
また、この辞書には類義語も表示されており on the whole(概して)も同じ意味であることが分かります。

■Merrian-Webster
最後に、ネイティブ向けのMerrian-Websterの辞書で調べてみます。(Merrian-Websterには、leaner’s dictionaryという英語学習者向けの辞書もあります)

[all in all]on the whole : generally(概して)
補足:generallyは、「一般に」という意味ですが、「概して、大体において」という意味もあります。

今回は、all in all を使って、その定義をいろいろな辞書で調べてみました(他にも、調査によく使う辞書は沢山ありますが、話が長くなるので、別の機会にします)。

英英辞典は、使えば使うほど、その良さが分かってくるので、これからもいろいろと使い方を紹介していきます。

例)Tanaka Corpusより
On the whole, the Japanese are conservative.
(概して、日本人は保守的である)

■今回の重要語
all in all, excursion, pleasant, neglect, on the whole, generally, conservative


but は、「しかし」という意味だけではない

but には、「接続詞」としての用法と「前置詞」としての用法があります(辞書には、「副詞」、「名詞」の用法も載っています)。

今回は、前置詞 but の用法に着目してみます。

Longmanの英英辞典では、apart from (類義語:except) と説明されています。つまり、「~を除いて、~以外に」という意味になります。

用語:
・apart from ~から離れて、~を除いて

例)
*There’s no one here but me.
(ここには、私以外に誰もいない)

<関連表現>
■nothing but~
直訳「~以外の何でもない」 => 「~だけ、~にすぎない」(only)

*I have nothing but debts.
(借金しかない)

*I’ll study nothing but English this year.
(今年は英語しか勉強しない)

■anything but~
直訳「~以外のすべて」=>「~の他なららなんでも、決して~ではない」

*I will eat anything but cheese.
(私はチーズ以外ならなんでも食べます)
=>好き嫌いの表現に使えますね!

*He is anything but a singer.
(彼は決して歌手ではない)

nothing but と anything but は、意味的に逆の発想ですが、butの「以外の」という意味が分かると特に意味を覚える必要もなくなります。

■今回の重要語
but, apart from, nothing but, anything but


make sense とは?

sense は、「感覚、意識、分別」という意味ですが、他にも「意味」という意味があります。

そこで、make sense は、「意味をなす、理解する、道理にかなう」という意味になります。

ちょっと、こじつけですが、「意味をなしているので、理解できる。そして、理解できるので、道理にかなっている」と考えると、意味の広がりがなんとなく分かるかもしれません(若干無理があるかもしれませんが)。

■定義
Longman の英英辞典では、以下のように定義しています。
[make sense]
1)to have a clear meaning and be easy to understand:
(明確な意味を持ち理解しやすい)
2)to be a sensible thing to do
(道理にかなっている)
3)there seems to be a good reason or explanation for it:
(もっともな理由や説明があるように見える)

用語:
・sensible: 分別のある、道理にかなった、賢明な

■例文
*いろいろと説明を聞いた後に、Make sense? と言われたら、「意味が分かる?」になります。

*説明を聞いたり、状況を見ても、どうもよく分からない場合は、Doesn’t make sense. (または、It doesn’t make sense. )

*Does that make sense? 理解してもらえたでしょうか?

*It makes sense to keep a child away from a video game.
子供をテレビゲームから離しておいた方が賢明である。
用語:
・keep A away from B (AをBから離しておく(近づけない))

*文の意味が分からなかったら、This sentence does not make sense.

日常会話では、make sense をよく使うので、理解しておきましょう。

Make sense?

■今回の重要語
make sense, keep A away from B, video game, sensible


come up with のイメージ

come と前置詞・副詞の組み合わせは無数にありますが、今回は、その中でもポピュラーなcome up with を取り上げます。

come up with には、大きく分けて4つの意味があります。(1)の意味は、いろいろなテストにも出るので有名です。

(1)思いつく(think of an idea, answer)
(2)提案する(propose)
(3)追いつく
(4)(お金を)工面する

■come up with のイメージ
個々の意味を覚える前に、come (来る)、up(上に)、with(一緒に)のイメージを膨らましておくといいでしょう。

覚え方は、若干こじつけが入っていてもいいので、覚えやすいように関連させていくとよいでしょう。

「思いつく」というのは、頭に浮かんでくることになります。頭の中で、come up すれば(1)の意味になります。
(2)は思いついたものを「提案する」と考えれば、(1)と(2)の関連性が見えてきます。(3)は、相手の所にやってくるというイメージから、「追いつく」になります。(4)も、お金が必要な所にやってくるというイメージから「工面する」になります。

■例文学習
come up with の例文を読んで使う状況を理解しましょう。

例1a)I’ve just come up with a great idea.
(名案が思い付いた)

例1b)I have to come up with some ideas to solve the problem.
(問題解決のために、アイディアを考えないといけない)

例2)They need to come up with a convincing alternative.
(彼らは、説得できる代案を提案する必要がある)

用語:
・convince 納得させる、確信させる
・alternative 代案

例3)You will soon come up with them if you hurry up.
(急げばすぐに彼らに追いつくでしょう)

例4)I wanted to buy a new car but we couldn’t come up with the cash.
(新車を買いたかったけど、現金を用意できなかった)

■今回の重要語
come up with, convince, alternative


active fault とは?

active は、「活発な、活動的な」、fault は、「欠陥、誤り」という意味で一般的には知られていますが、fault には、「断層」という意味があります。

よって、active fault は、「活断層」を意味します。

活断層は、将来地震を起こすと思われている場所であり、地震関連の記事には欠かせないキーワードです。

地震用語の中で、ニュースに出そうなキーワードをリストアップしておきます。

*epicenter 震央
*seismic center 震源地
*after shock 余震
*magnitude マグニチュード
*on the Richter scale マグニチュードで
*on the Japanese scale 震度で
*earthquake 地震 (quake とも言う)
*tremor 小さな地震、微震
*tidal wave 津波 (tsunami)

地震は、日本だけではなく、海外にいる時にも発生するので、地震情報は正しく理解できるようしておきたいですね。

その他、災害に関するキーワードもリストアップしておきます。

*landslide 地滑り
*avalanche 雪崩
*tornado 竜巻
*volcanic eruption 火山の噴火
*flood 洪水
*evacuation 避難
*evacuate 立ち退く、避難させる

例)
They evacuated the town because of the fire.
(彼らは、火事の為に街から避難した)

 


around the clock とは?

時計の短針がぐるっと回る事をイメージすると意味が分かってきます。

around the clockとは、「24時間中ずっと、休みなく」という意味になります。

例)7-Eleven is open around the clock.
(セブンイレブンは、24時間営業している)

例)We worked around the clock.
(私達は休みなく働いた)

英国では、主に、round the clock を使います。

それは、clockの時間のイメージを生かした熟語を覚えましょう。

■like clockwork
clockworkは、「時計(ぜんまい)仕掛け(の)」という意味ですが、like clockwork は、「(口語)規則正しく、正確に」という意味になります。

例)The project is going like clockwork.
(事業は計画通り進んでいます)

■against the clock
against は、前置詞で「~に逆らって、~に反対して」という意味ですが、時計とにらめっこしているイメージを思い浮かべると意味が分かってきます。

against the clock は、「時間に追われて、時計とにらめっこして」という意味になります。急いでいる時に、時計ばかりみてしまいますよね。

例)
I am working against the clock to meet the deadline.
(私は、締切りに間に合うようにするために、時計とにらめっこで働いている)

実際に、この記事も時計とにらめっこして書いています^^;

時間に追われる生活している人は、覚えておきたい表現ですね。

■今回の重要語
around the clock, like clockwork, against the clock, deadline


3Kの英語版は?

3Kと言えば「きつい」「汚い」「危険」の事ですが、これを英語に直すと、Dirty, Dangerous and Demeaning(汚い、危険、きつい」になり、Dで揃えています(3Ds)。Demeaningの代わりにDifficultを使う場合もあります。

この3Dsは、日本の3Kがアメリカに渡って作られた言葉です。
3Dの仕事の事を、3D jobs と言います。

用語:
・demean 品位「身」を落とす

最近は、新3Kというのも存在しており、「きつい」「帰れない」「給料が安い」になっているようですが、これは英語版があるのかどうか不明です。

今回は、雇用関係の単語をいくつかピックアップ(既出のものも含む)してみます。

*失業率 unemployment rate, jobless rate
*職業安定所 public job placement office
*派遣社員 temporary worker
*労働組合 labor union
*在宅勤務 telecommuting
*雇用保険 employment insurance
*過労死 death from overwork
*従業員 employee
*労働基準法 Labor standards Law
*解雇通知 pink slip

他にも、こんな単語が雇用関係でよく使われているというのがあれば、コメント欄にお願いします。上記のリストにもありますが、失業率は、いつもニュースなどで話題になりますね。

■参考資料
http://en.wikipedia.org/wiki/Dirty,_Dangerous_and_Demeaning


red carpet から想像できることは?

red carpet は、文字通り「赤いじゅうたん」ですが、特別なお客様をお迎えする時に、赤いじゅうたんを通路に敷いてお迎えするシーンを映画・報道・その他で見たことはありませんでしょうか。

よって、roll out the red carpet と言うと、「丁重にお迎えする」という意味になります。roll は、「転がす」という意味ですが、roll out にすると、外へ(out)転がすことになるので、「(巻いているものを)広げる」という意味になります。

roll out the red carpet は、巻いてある赤いカーペットをコロコロ広げてお客様をお迎えする準備をしている様子を思い浮かべていただけると、意味が明確になると思います。もちろん、この言葉を使う時に、red carpetを実際に敷く必要はありません(持っていたらスゴイですね)。

例)CNNニュースのAfter the quake: Rebuilding Japan’s tourist trade(震災後:日本の観光貿易を再建する)という記事より

*Japan’s tourist authorities and individual businesses across the country are rolling out the red carpet in 2012.
日本の観光当局と各ビジネスは、2012年、(観光客を)迎える準備をしている。
(http://travel.cnn.com/tokyo/visit/best-japan/rebuilding-japan-tourism-554675)

CNNの元記事(リンク先)の写真には、roll out the red carpet の雰囲気を伝える写真が掲載されているので参考にしてみてください。

用語:
・quake (口語)地震 (earthquake: 地震)
・rebuild 再建する
・individual 個々の

■関連表現
carpet を使った表現:
・a carpet of flowers 花のじゅうたん
・roll up a carpet じゅうたんを巻く
(参考:http://www.ehow.com/how_5794207_roll-up-carpet.html

■今回の重要語
roll out the red carpet, roll out, quake, rebuild, individual, roll up


get on my nerves とは?

nerve は、「神経」という意味なので、get on my nerves は、神経に触れているような印象を受けますが、そこから「神経にさわる、いらいらさせる」という意味になります。

例)The loud noise outside is really getting on my nerves.
(外のやかましい騒音にいらいらする)

get on one’s nerves は、何かが常に神経にさわる時に使います。

例)His constant complaining gets on my nerves.
(彼は、常に不平を言っているので、いらいらします)

身の周りで神経にさわる事もあると思うので、応用してみてください。

次にnerve を使った熟語を2つ紹介します。

■have nerves of iron, have nerves of steel 神経が図太い、度胸がすわっている。

鉄の神経、鋼の神経とは、「神経が図太い、度胸がある」ということになります。nervesには、「度胸、忍耐力、頑強」といった意味があります。

例)She looks like she has nerves of steel.
(彼女は強靭な精神があるように見える)

■strain every nerve 全力を尽くす

strainは、「(網などを)ぴんと張る、(筋肉などを)最大限に使う」という意味なので、すべての神経をぴんと張る(最大限に使う)という意味から、「全力を尽くす」になります。

例)
They are straining every nerve to win the world championship.
(彼らは、世界選手権に勝つために全力を尽くしている)

*文法確認:every の次の名詞は、単数になります(every nerve)。

全力を尽くす場面は多いと思うので、いろいろと例文が作れそうです。

■今回の重要語
get on one’s nerves, have nerves of iron, have nerves of steel, strain every nerve, strain, championship, loud


moody は、ムーディ?

moodyは、「むら気な、不機嫌な」という意味です。
日本語のムーディ(雰囲気にあふれているさま)の意味はありません。

そこで、ムーディなレストランを、a moody restaurant とは言いません。

雰囲気という意味では、atmosphere が適当です。

atmosphere は、「空気、雰囲気、趣、ムード」といった意味があり、場所の雰囲気に使えます。

ムードのあるレストランは、
a restaurant full of atmosphere
または、
a restaurant with atmosphere
と表現できます。

atmosphere は、いろいろな単語と組み合わせて、雰囲気を伝えることができる便利な単語です。

*friendly atmosphere 和やかな雰囲気
*a romantic atmosphere ロマンチックな雰囲気
*a tropical atmosphere トロピカルムードたっぷりの雰囲気
*a mysterious atmosphere 神秘的な雰囲気
*a dreamy atmosphere 夢のような雰囲気

atmosphereには、「大気」という意味もあります

例)
*pollution of the atmosphere 大気汚染
(air pollution, atmospheric pollutionとも言う)

用語:
・pollution 汚染
・atmospheric 大気の

■今回の重要語
atmosphere, atmospheric, pollution


« 前のページ次のページ »