英語表現
will と be going to について
will と be going to は、未来を示すための表現ですが、若干使い方が違う場合があります。
辞書を見ると、説明が沢山ありすぎて使い分けが難しく感じられてしまいます(実際、難しいです)。
そこで、今回は、思い切って話を単純化してみます。
主語は一人称に限定しておきます。
will は、現在の時点の意志、be going to は、あらかじめ決まっていた(考えていた)未来を示します。
この原則を元にして考えると、Would you like something to drink?(飲み物はいかがですか)と聞かれた時に、あらかじめ決まっていたことを表現するbe going to が使えないのが分かります。
この場合は、現在の意志を示すwillを使うのが適しています。
I’ll have coffee, please.(コーヒーをお願いします) とwillを使います。もちろん、Coffee, please.でもOKです。
強い意志を示す場合は、I will ~と表現し、短縮形のI’llは使いません。今の例は、will を強調する必要がないので、I’ll と短縮形を使っています。
be going to は、あらかじめ決まっていた事に使いますが、willでも交換可能な場合が多いでしょう。going という、何かの状態に向かっているというイメージからいろいろな訳語が生まれます。
例)I ‘m going to call him. 彼に電話するつもりです。
be going to と will の違いは、調べれば調べるほど難しく、明確に区別は出来ないという意見の専門家もいます。
そこで、willとbe going to の違いは、あまり深入りせずに、現段階では、上記の知識だけ頭の隅に入れておく程度にしておきます。
あとは、いろんな場面でwillとbe going toに出会った時に、少しだけ立ち止まって考える癖をつけるのもよい勉強方法だと思います。
今回は、「意志未来」で一人称というカテゴリーで説明をしてみましたが、「単純未来」というカテゴリーもあります。
(参考)単純未来の例
It will rain tomorrow. 明日は、雨になるでしょう。
It is going to snow. 雪になるでしょう。
時制のネタは、一度にすべてを理解するのが難しいので(説明も難しいので)、少しずつ焦点を絞りながらこれからも紹介していきます。
complex とは?
日本語の「コンプレックス」と同じ意味もありますが、complexには、形容詞と名詞の2つの用法があります。
■complex 形容詞
「複雑な(complicated)」という意味になります。反意語は、simple「単純な」です。
例)
*a complex problem 複雑な問題
*a complex structure 複雑な構造
■complex 名詞
2つの意味があります。
(1)複合体、総合ビル、(2)コンプレックス、過度の嫌悪
例1)
*a cinema complex 複合映画館
*a housing complex 団地
*a industrial complex 工業団地
例2)
*an inferiority complex 劣等感
*an superiority complex 優越感
用語:
・inferiority 劣等
・superiority 優越
complex は、よく使われる単語なので、形容詞と名詞の意味を覚えておきましょう。
■今回の重要語
complex, complicated, inferiority, superiority
You are asking for it. とは?
ask for は、「求める、要求する」という意味なので、直訳すると、「あなたがそれを求めている」になります。
it は、何か悪い事(トラブルなど)を指しており、「あなたの行動がトラブルを要求している(トラブルを招いている)」、つまり、「自業自得だね」という意味になります。
テストの勉強を全くしないでテストの点数が悪かったことに悩んでいたり、昨日飲みすぎて二日酔いに悩まされている人に対して、You are asking for it. という事ができます。
次に、ask for の例文も紹介します。
例)
I am writing this letter to ask for your help.
私は、あなたの助けを求めるためにこの手紙を書いています。
ask for は、help, advice, payment, time, money などと組み合わせて、「求める、要求する」という意味として使う事ができます。
ask forで例文検索をしたら、以下のようなページが見つかりました。これは、支払要求(ask for payment)をする手紙のサンプルを紹介するページでした。
*Sample asking for payment letter
(支払を要求する手紙のサンプル)
(http://sampleletters.hubpages.com/hub/Sample-asking-for-payment-letter)
最後に、ask を使った口語表現を一つ紹介します。
■if you ask me (口語)
(直訳)もし、あなたが尋ねるのなら、つまり「私の意見では」
これは、意見を強調する時に使います(emphasize your own opinion・・・用語:emphasize :強調する)
例)
If you ask me, video games are a complete waste of time.
私の考えを言わせてもらえれば、テレビゲームは全く時間の無駄である。
if you ask me を文頭にもってくると、少し大胆な印象を受けるようです。大胆さを無くすためには、if you ask me を 文の最後にもってきます。
Video games are a complete waste of time, if you ask me.
■今回の重要語
You are asking for it, ask for, emphasize, if you ask me
寒さの表現(freezing など)
「今日は寒い」は、It’s cold today. ですが、凍るような寒さだったら、coldでは、物足りないですね。
そこで、今回は、寒さをテーマにして、いくつか表現を紹介します。
寒さの単語:
・cold 寒い
・bitter cold 厳しい寒さ
(bitterは、「苦い、苦痛な、(寒さが)厳しい」)
・biting cold 身を切るような寒さ
(bite は「(歯で)噛む、(寒さが)しみる)」という動詞)
・frigid <正式(formal)> 極寒の
・freezing 凍るような
・chilly ひんやりとした(coldほどは寒くない場合)
(chill は、「冷やす」という動詞)
・crisp 寒くて乾燥している、身のひきしまる、さわやかな
補足:crispは、食べ物が「カリカリ」しているという意味が元の意味。crisp には、dry and cold(Longmanの定義)の意味があるので、そこから「さわやか」という訳語が生まれています
例)
*It’s bitter cold. 身を切るような寒さだ
*It is biting cold. 身を切るような寒さだ
*I’m freezing to death. 寒くて凍え死にそうだ
*It is freezing cold. 凍るような寒さだ
*I am chilled to the bone.骨のずいまで冷えている
*I am chilled to the bone. 骨の髄まで凍りついている
*I am frozen to the bone. 骨の髄まで凍りついている
*I am chilled to the marrow. 骨の髄まで凍りついている
(marrowは、「骨髄」)
*a chilly wind ひんやりした風
*crisp air 澄んだ空気
*The air was fresh and crisp.(Longmanより)空気は新鮮でさわやかだ
*below the freezing point 氷点下
*a biting wind 身を切るような寒さ
*frigid zone 寒帯
wait on とは?
waitは、「待つ」という意味で覚えている方も多いと思いますが、以下の文はどうでしょうか?
状況:お店で店員さんがお客様に声をかけます。
Have you been waited on?
この意味は、「ご用件を伺っていますか」になります。
wait on は、「(人に)給仕する、仕える、(客に)応対する」という意味になります。
お客様から見ると、応対してもらっている立場なので、受身になっています。
例) Tanaka Corpusより
I couldn’t find a clerk to wait on me.
私に応対してくれる店員が見当たらなかった。
用語:
・clerk (主に米国) (小売店の)店員 (英国では、 shop assistant)
(clerkには、銀行・会社などの事務員や官庁の事務官という意味もあります)
例)Tanaka Corpusより
The old woman has no one to wait on her.
その老婦人には世話をする人が一人もいない
例)Merrian-Webster Learner’s Dictionaryより
He is busy waiting on customers at the moment.
彼は、現在接客中のため手が離せません。
用語:
・at the moment 今(ちょうど)
「wait = 待つ」と考えていた方にとっては、waitの意味が少し広がったと思います。wait と前置詞・副詞の組み合わせは、まだまだ沢山あるので、また別の機会に紹介していきます。
■今回の重要語
wait on, clerk, at the moment
未来の過去形?
be going to は、近い未来を表現するときに使い、「~することになっている」「~しそう」という意味になります。
それでは、be 動詞を過去形にしたら、どうなるでしょう?
例文:I was going to call her.
これは、過去形なので、過去の時点では、未来の事だったと解釈できます。つまり、「~するつもりだった」という事を表現する時に使います。
訳は、「彼女に電話しようと思っていた(実際にはしていなかった)」
例)
*I was going to ask the same question.
(同じ質問をするつもりだった)
関連表現:
*I’m going to the U.S next week on a business trip.
(来週、出張でアメリカに行く予定です)
ネイティブは、口語で、going to を gonna と発音します。
海外の映画やドラマなどを見る機会があったら、注意してみてください。
例)
* I’m gonna go to New York next week.
(来週ニューヨークに行きます)
時制は、いろいろなバリエーションがあって、分かりにく部分もあると思うので、少しずつ取り上げていきます。
■今回の重要語
be going to
all in all とは
直訳「すべての中のすべて」ということは、「すべて」に関連した言葉であることは予想がつきます。
all in all は、文頭(時には、文末)で使って、「概して、大体において、だいたい」という意味になります。
ただし、日本語で意味を表現してしまうと、意味の焦点がボケる場合があるので、英英辞典で確認しておきます。
Longmanの英英辞典では、次のように定義しています。
[all in all]used to show that you are considering every part of a situation
(状況のすべての部分を考慮していることを示す為に使われる)
この定義を元にして、状況に応じて、「概して、大体において、だいたい」といった訳語が使われます。
*All in all, the school excursion was pleasant.
(全体として、修学旅行は楽しかった)
英英辞典も複数あると、説明の違いからニュアンスがさらに明確になっています。
■LexicEN
今回は、LexicENという英英辞書で調べてみます(iphoneアプリ)。
[all in all]with everything considered (and neglecting details)
全て考慮されている(細部は無視されている)
この定義から、 「概して、大体において、だいたい」といった訳語が正しいことが理解できますね。
また、この辞書には類義語も表示されており on the whole(概して)も同じ意味であることが分かります。
■Merrian-Webster
最後に、ネイティブ向けのMerrian-Websterの辞書で調べてみます。(Merrian-Websterには、leaner’s dictionaryという英語学習者向けの辞書もあります)
[all in all]on the whole : generally(概して)
補足:generallyは、「一般に」という意味ですが、「概して、大体において」という意味もあります。
今回は、all in all を使って、その定義をいろいろな辞書で調べてみました(他にも、調査によく使う辞書は沢山ありますが、話が長くなるので、別の機会にします)。
英英辞典は、使えば使うほど、その良さが分かってくるので、これからもいろいろと使い方を紹介していきます。
例)Tanaka Corpusより
On the whole, the Japanese are conservative.
(概して、日本人は保守的である)
■今回の重要語
all in all, excursion, pleasant, neglect, on the whole, generally, conservative
but は、「しかし」という意味だけではない
but には、「接続詞」としての用法と「前置詞」としての用法があります(辞書には、「副詞」、「名詞」の用法も載っています)。
今回は、前置詞 but の用法に着目してみます。
Longmanの英英辞典では、apart from (類義語:except) と説明されています。つまり、「~を除いて、~以外に」という意味になります。
用語:
・apart from ~から離れて、~を除いて
例)
*There’s no one here but me.
(ここには、私以外に誰もいない)
<関連表現>
■nothing but~
直訳「~以外の何でもない」 => 「~だけ、~にすぎない」(only)
*I have nothing but debts.
(借金しかない)
*I’ll study nothing but English this year.
(今年は英語しか勉強しない)
■anything but~
直訳「~以外のすべて」=>「~の他なららなんでも、決して~ではない」
*I will eat anything but cheese.
(私はチーズ以外ならなんでも食べます)
=>好き嫌いの表現に使えますね!
*He is anything but a singer.
(彼は決して歌手ではない)
nothing but と anything but は、意味的に逆の発想ですが、butの「以外の」という意味が分かると特に意味を覚える必要もなくなります。
■今回の重要語
but, apart from, nothing but, anything but
make sense とは?
sense は、「感覚、意識、分別」という意味ですが、他にも「意味」とい
そこで、make sense は、「意味をなす、理解する、道理にかなう」という意味になりま
ちょっと、こじつけですが、「意味をなしているので、理解できる
■定義
Longman の英英辞典では、以下のように定義しています。
[make sense]
1)to have a clear meaning and be easy to understand:
(明確な意味を持ち理解しやすい)
2)to be a sensible thing to do
(道理にかなっている)
3)there seems to be a good reason or explanation for it:
(もっともな理由や説明があるように見える)
用語:
・sensible: 分別のある、道理にかなった、賢明な
■例文
*いろいろと説明を聞いた後に、Make sense? と言われたら、「意味が分かる?」になります。
*説明を聞いたり、状況を見ても、どうもよく分からない場合は、
*Does that make sense? 理解してもらえたでしょうか?
*It makes sense to keep a child away from a video game.
子供をテレビゲームから離しておいた方が賢明である。
用語:
・keep A away from B (AをBから離しておく(近づけない))
*文の意味が分からなかったら、This sentence does not make sense.
日常会話では、make sense をよく使うので、理解しておきましょう。
Make sense?
■今回の重要語
make sense, keep A away from B, video game, sensible
come up with のイメージ
come と前置詞・副詞の組み合わせは無数にありますが、今回は、その中
come up with には、大きく分けて4つの意味があります。(1)の意味は、いろ
(1)思いつく(think of an idea, answer)
(2)提案する(propose)
(3)追いつく
(4)(お金を)工面する
■come up with のイメージ
個々の意味を覚える前に、come (来る)、up(上に)、with(一緒に)のイメージを膨らま
覚え方は、若干こじつけが入っていてもいいので、覚えやすいよう
「思いつく」というのは、頭に浮かんでくることになります。頭の
(2)は思いついたものを「提案する」と考えれば、(1)と(2
■例文学習
come up with の例文を読んで使う状況を理解しましょう。
例1a)I’ve just come up with a great idea.
(名案が思い付いた)
例1b)I have to come up with some ideas to solve the problem.
(問題解決のために、アイディアを考えないといけない)
例2)They need to come up with a convincing alternative.
(彼らは、説得できる代案を提案する必要がある)
用語:
・convince 納得させる、確信させる
・alternative 代案
例3)You will soon come up with them if you hurry up.
(急げばすぐに彼らに追いつくでしょう)
例4)I wanted to buy a new car but we couldn’t come up with the cash.
(新車を買いたかったけど、現金を用意できなかった)
■今回の重要語
come up with, convince, alternative