英語表現
helpの基本用法
helpは、ご存知の通り、「助ける」という意味の動詞ですが、これ以外にも「避ける」という意味があります。
今回は、helpの基本用法を纏めてみます。
■help 人 (to) do 「人が~するのを手伝う」
例)Longmanの英英辞典より
*I helped her to carry her cases up the stairs.
(私は、彼女がケースを上の階に運ぶのを手伝った)
toは、省略可能です(特にアメリカ英語)。
「help 人 」のように、「人」を助けるという事を言って、具体例がその後に続くという英語的な発想が入っていますね。
「help 人 with 名詞」という形もあります。
=> help 人 with one’s report など。
■(cannot、 could notと一緒に用いる)help ~ing「避ける」
cannotと一緒に用いると、直訳で「避けることができない」になります。
この意味は、補足説明が必要だと思うので、Longmanの英英辞典の定義を引用しておきます。
[定義]used to say that someone is unable to change their behaviour or feelings, or to prevent themselves from doing something
(習慣や感覚を変えることができない事を言うために使ったり、何かをすることを避けることができない事を言うためにできる)
例)Tanaka Corpusより
*I cannot help thinking so.
(私は、そう考えざるをえない)
■help yourself 自由にとって食べる
例)Longmanの英英辞典より
*Please help yourself to some cake.
(ケーキを自由に食べてください)
Please help yourself. だけでもいいのですが、to以下に対象の食べ物(飲み物)を入れることができます。
■類義語
・assist (formal) 補助的に手伝う
形式: assist 人 with something, assist 人 in doing something
・give 人 a hand (informal) (特に物を運んだり、上にあげたりして)手伝う
・lend a hand, help out(informal) (何かをするのに十分な人がいない時などに)手伝う
例)Longmanの英英辞典より
*Can you give me a hand stacking up these boxes?
(これらの箱を積み重ねるのを手伝ってもらえますか)
*Police came from other areas to lend a hand.
(警察が応援のために他の地域からやってきた)
構文を理解したら、是非、例文を考えてみてください。
スリッパを英語で言うと?
slippersになります。
英語も日本語とほとんど同じですが、slipperは可算名詞なので、複数形のslippersとなっている点に注意してください。
slippersは、日本のスリッパと若干イメージが異なり、室内履きと言った方いいでしょう。
Longmanの英英辞典では、以下のように定義しています。
a light soft shoe that you wear at home
(軽くやわらかい靴で、家の中で履く)
参考画像(US:Amazonのスリッパ販売ページより):
http://www.amazon.com/s?ie=UTF8&page=1&rh=n%3A679324011
スリッパ(slipper)と音が非常に似ている単語があります。
それは、slippery「滑りやすい」です。
slipperもslipperyも元の動詞は、slip(滑る)です。
よく考えてみると、スリッパを履くときは、足を滑らせるようにして履きますよね。
slipperyにも、いくつか意味がありますが、「滑りやすい、つるつるした」という意味から警告表示でよく使われます。
警告表示の例:
*SLIPPERY SLOPE 滑りやすい坂
*SLIPPERY WHEN WET 濡れている時は滑りやすい
*SLIPPERY FLOOR 滑りやすい床
*SLIPPERY SURFACE 滑りやすい表面
参考:Googleの画像検索:キーワードは「slippery」
out of sorts とは?
これは、「気分が悪い、元気が無い、機嫌が悪い」という意味になります。
例)
*I feel out of sorts.
(気分が悪い)
今回は、sortについて少し纏めておきます。
sort 単体の意味は、「種類(kind/type)、人、もの」になります。
例)Longmanの英英辞典より
*What sort of shampoo do you use?
(どんな種類のシャンプーを使っていますか)
Longmanの英英辞典の「Word Choice」のコーナーには、type, kind, sortについての説明があります。
[Type, kind, and sort] all have the same meaning and can be used in the same situations
(type, kind, sort は、すべて同じ意味で、同じ状況で使われる)
■sort of 多少、いくらか(口語)
Longmanの定義は、以下のようになっています。
used to say that something is partly true but does not describe the exact situation:
(部分的に正しいが、正確な状況を表現していない)
例)Tanaka Corpusより
*I sort of understand.
(なんとなく理解しました)
■sort(動詞)
sort でもう一つ覚えておきたいのが、「分類する」という動詞です。
日本語でも、「ソート」すると言いますね。
例)Longmanの英英辞典より
*The eggs are sorted according to size.
(卵はサイズごとに分類された)
willing to の使い方に注意
willing to を「喜んで~する」と習った人はいませんでしょうか。
今はどうか分かりませんが、昔は、そのように習った覚えがあります。
Longmanの英英辞典の定義は以下のようになっています。
[willing] prepared to do something, or having no reason to not want to do it
(何かをする準備ができている、または、それをしたくない理由が無い)
この定義の中に、「喜んで~する」という意味が無いですね。
ネイティブに聞いてみると、「やってもいいけど、その代り何かやってほしい」というような交換条件が含まれている時があるようです。
ジーニアスの英和辞典の「語法」欄には以下にような説明があります。
引用「be ready to と違い、自分から積極的にしたいというのではなく、特に反対する理由もないので同調の態度を取る時に用いる: If necessary, I’m willing to change the plan. 必要ならその計画を変更してもよい」
研究社 新英和中辞典にも、似たような語法の説明があり、willing to には、積極的な意味は無いそうです。
断る理由が無いので、「~してもかまわない」といった訳語になります。
例)Longmanの英英辞典より
*How much are they willing to pay?
(あなたは、いくらなら払ってもいいですか)
例)NAVER英語辞書より
*I can’t speak English very well, but I am willing to learn.
(英語はうまくは話せないけど、習いたいと思っています)
willing to は、使い方が難しいですね。
少なくとも、積極的に「喜んで~する」という気持ちは表現できないので、注意しましょう。
「喜んで~する」と言いたい時は、I’d be happy to do ~のような表現を使いましょう。
sleep on とは
直訳は、「~の上に寝る」ですが、onの後ろには、重要な事・問題、it (話題にしている事)などが入ります。
これは、「(口語)一晩考える」という意味になります。
Longmanの英英辞典辞典には以下のように定義されています。
[sleep o]to not make a decision about something important until the next day
(次の日まで、重要な事に関する決定をしない)
例)THE FREE DICTIONARYより
*You don’t have to give me your decision now. Sleep on it, and let me know tomorrow.
See lose sleep over, sleep a wink
(すぐに決断をする必要はない。ひと晩考えて、明日知らせてください)
sleepを使った表現:
■sleep like a log (informal) 熟睡する
=>logは、「丸太」という意味
■not sleep a wink
(=not sleep at all 一睡もしない)
復習問題(13)
最近記事から復習問題を作ってみました。
文の引用元などは各記事に記載してあります。
答えは一つとは限りませんが、一応、本Facebookで紹介した表現を基本にして問題を作っています。
問題は、4月に掲載した記事から作成しています。この機会に過去の記事を復習してみてください
(A)~(J)には、単語1語が入ります。
1.Bank loans are not available at (A).
(銀行融資は現在受けることができません)
2.(B) your horses!
(あわてるな、落ち着け)
3.She is (C) on becoming a teacher.
(彼女は先生になろうと決心している)
4.This crossword puzzle is (D) to impossible.
(このクロスワードパズルは、ほとんど不可能である)
5.Are you (E) Twitter?
(ツイッターをやっていますか)
6.Negotiations (F) down after only two days.
(交渉は、わずか2日で失敗した)
7.It doesn’t make a (G) to me.
(どちらでもかまいません)
8.She will have to (H) an operation.
(彼女は、手術を受けないといけないでしょう)
9.Business is at last beginning to (I) up.
(ビジネスはついに回復してきた)
10.I was (J) to ask the same question.
(同じ質問をするつもりだった)
———————-
答え:
(A)present
(B)Hold
(C)bent
(D)next
(E)on
(F)broke
(G)difference
(H)undergo
(I)pick
(J)going
I could eat a horse. とは?
直訳すると、「馬だって食べられるだろう(couldは仮定法)」になりますが、それくらいお腹が空いているということです。
日本語にすると、「腹ペコだ」になりますね。
また、eat like a horse (口語) と言うと、eat a very large amount「大食する」になります。
逆に、あまり食べない場合は、eat like a bird (口語)と言います。
イメージは伝わってきますね。
話をhorseに戻しますが、horseを使った熟語を少しだけ紹介します。
■(straight) from the horse’s mouth
直訳すると、「(直接)馬の口から」になりますが、これは、「本人から」「確かな筋から」という意味になります。
馬はいつも人間の近くにいて人間の話を聞いているので、こんな熟語が生まれたのでしょうか?(語源は調べていません)
■clothes horse (口語)
「流行を追いかける人」
Longmanの英英辞典を見ると以下のように定義さています(米国の意味だけ抜き出します)
(American English)informal a woman who is very interested in clothes and who likes to have many different clothes – used to show disapproval
(服にとても興味がある女性で、沢山の異なった服を好む。非難するときに使う)
少しマイナスのイメージの熟語のようです。
流行を追いかけてばかりいる人に対してこんな風に言います。
例)
*You’re such a clothes horse.
(あなたは、流行を追いかけすぎるよ)
■Hold your horses!(口語)
「あわてるな、落ち着け」
「暴れる馬を落ち着かせなさい」から転じた意味になります。
類義語:Calm down.
頻度の単語のまとめ
頻度を表す単語は沢山ありますが、Longmanの英英辞典を参考にしてまとめてみます。
今回、中心にする単語は often です。
■often しばしば
regularly or many times [= frequently]
(定期的に、または、沢山の回数(=frequently)
■frequently しょっちゅう
oftenの仲間になりますが、very often or many times
■usually 普通は
on most occasions or in most situations
(たいていの場合やたいていの状況で)
■normally 普通は
usually
(普通は)
=>usuallyと同じですね。
■always 常に
all the time or every time
(常に、または、毎回)
ここまでは、oftenからだんだん増えてくるイメージです。
今度は、減少の方向で纏めます。
■sometimes ときどき
on some occasions but not always
(時折、しかし、常にではない)
■occasionally 時折
sometimes, but not regularly and not often:
(ときどき、しかし、定期的ではなく、しばしば(often)でもない)
=>oftenよりは少ないのが分かります。
■rarely まれに
not often
(しばしば(often)ではない)
■seldom めったに~ない
very rarely or almost never
(とてもまれ、または、ほとんど無い
=>rarelyとseldomはほとんど同じ意味。ただし、seldomの方がformal
■hardly ほとんど~でない
almost not
(ほとんど~でない)
■scarcely ほとんど~でない
almost not or almost none at all
(ほとんど~でない、または、ほとんど皆無)
=>hardlyとscarcelyは、ほとんど同じ意味
■never 決して~でない
not at any time, or not once
(常に~でない、または、一度もない)
意味が重なる領域もあるので、完全に区別はできないと思いますが、なんとなく頻度の割合が分かってくるのではないかと思います。
英英辞典も単語の定義を見比べると新しい見方が出来るようになりますね。
いなり寿司を英語で説明すると?
日本の文化を英語で説明できるようになれると英語が楽しくなりますね。
今回は、GATEWAY TO JAPANという海外から日本に来る旅行者向けのガイド(洋書)に載っている記事を引用しながら解説をしていきます。
「いなり寿司」
rice stuffed into pouches of deep-fried tofu; a favorite food of foxes, messengers of the rice god Inari
(揚げた豆腐の袋に詰められたご飯;キツネの大好物で、キツネは、お米の神である稲荷神の使い)
用語:
・stuff 詰め込む
・pouch 袋
キツネは肉食なので、いなり寿司が大好きというのは間違いですが、時代の流れの中で、稲荷神に油揚げが供えられるようになり、油揚げがキツネの大好物と言われるようになったようです(江戸時代末期の『守貞謾稿』という書物に書かれています)。
補足:
・稲荷神:稲生り、つまりお米の出来を司る神
・いなり寿司:俵を模した俵型のものがいなり寿司
次に、ちらし寿司の説明を見てみましょう。
「ちらし寿司」
“scattered” sushi – raw morsels arranged on a bed of cold, vinegared rice
(ちらした(まき散らした)寿司 、生の(食材の)一片が、冷たい酢の入ったご飯の上に並べられている)
用語:
・scatter まき散らす
・morsel (食物)一口、一片
・bed ここでは、「土台」という意味で使っていますが、ベッドのイメージを膨らまして考えると分かりやすいと思います。ご飯のベットの上にいろいろとのっているイメージですね。
bedのイメージは、「寝台・ベッド」よりもかなり広く、flowerbed(花壇)、riverbed(川底)などにも使われています。
be bent on ~ とは?
bent は、bend(曲げる)の過去・過去分詞ですが、形容詞として、「曲がった」という意味にもなっています。
be bent on something は、「何かをしようと決心する」という意味になります。
気持ちが on の方に傾いていると考えると覚えやすいですね。
例)
*She is bent on becoming a teacher.
(彼女は先生になろうと決心している)
例)ジーニアス英和辞典より
*His back is bent with age.
(彼は、老齢で腰が曲がっている)
■vent
一文字違いの vent という単語もあるので注意しましょう。
ventは、名詞で「穴、通気口」、動詞で「出口を与える、(怒りなどを)発散させる」という意味になります。
例)
*She vented her anger on him.
(彼女は彼に怒りをぶちまけた)
■vend
紛らわしい単語ですが、「自動販売機」は、vending machine 。
このvendは、「(街頭などで)(花・果物)を売る」という意味です。
bend, bent, vent, vend を使い分けていきましょう。