worth ~ing の用法

「価値がある」という意味で使われるworth ~ingですが、その用法について少し考えてみます。

例)longmanの英英辞典より
*The film is well worth seeing.
その映画は、十分見る価値がある。

ここでのポイントは、seeの意味上の目的語が主語になっているという点です。

また、wellは意味を強めているだけなのですが、こういうwellの使い方も勉強になります。

以下の文も構造は同じです。
*This book is worth reading.
(この本は、読む価値がある)

readの意味上の目的語は、this bookになります。

ここで気が付かれた方もいるかもしれませんが、上記、seeもreadも目的語を取る他動詞として使われています。

そこで、自動詞を使う場合は、動詞+前置詞の組み合わせで使うと、構造は他動詞の時と同じになります。

例)ジーニアスより
*His speech is worth listening to.
(彼の演説は効く価値がある)

また、This book is worth reading. は、以下のように表現することもできます。
*It is worth while reading this book.
(= It is worthwhile reading this book.)
(= It is worthwhile to read this book. (やや正式))
(この本は読む価値がある)

用語:
・worthwhile (時間・労力をかける)価値のある。

worthの他の用法(一部)

■金銭に関する名詞と一緒に使って「~の価値がある」

*This book is worth ten thousand yen.
(この本は1万円の価値がある)

■worth it それだけの価値がある
例)
*The car is extremely expensive, but it is worth it.
(その車はとても高価だが、それだけの価値がある)

itは、The car is extremely expensive全体を指しています。

worthという単語は、意味は分かっていても、使えそうで使えていない単語の一つではないかと思います。