fiberの意外な意味(パート2)
以前、映画「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」でfiberという言葉をダンブルドアが使ったという話をしました。
食物繊維(dietary fibers)などに使われるfiberには、意外な意味があり、「(人の)性質、素質、資質」という意味にもなります。
(前回の記事を読んでいない人の為に、ハリーポッターの台詞の一部を再度紹介します)
ダンブルドア:We’ve agreed to award him second place for outstanding moral fiber!
(ハリーポッターを第2位にする、その立派な道徳的な行いに)
moral fiber「道徳的な性質」とハリーの事を言っています。
先日、ディスニー映画「ボルト」をDVDで観ていたら、また、fiberという言葉が出てきました。
ボルト(犬)が演技している姿に対して、ディレクターらしき人が発した言葉:
I see an animal who believes with every fiber of his being, every fiber.
(ぼくには、本気で戦っている犬の姿がみえるんえだ。心の底から)
ここで出てくるfiberは、with every fibre of one’s beingの形で使われます。
Longmanの英英辞典の定義:
[with every fibre of your being]
literary if you feel something with every fibre of your being, you feel it very strongly:
(文語的、もしあなたが何かについて”every fibre of your being”と感じたら、あなたはそれを強く感じているということになる)
ちなみに、主に英国では、fibreと綴ります。
英和辞典では、「全身全霊で、神経のすみずみに渡るまで」といった訳語が当てられています。
beingは、「存在」という意味なので、every fiber of your beingを直訳すると「あなたが存在することのすべての性質」となり、「全身全霊」というニュアンスが伝わってきます。
映画で表現を学ぶのは楽しいですね。
映画で表現を学ぶための学習法は、以前も紹介しましたが、字幕を英語にして、音声を日本語にする方法です。リスニングの学習にはなりませんが、表現の学習にはなります。
慣れてきたら、英語字幕(有無)、英語音声に切り替えていくとよいでしょう。