時制の一致の例外に対する考察

時制の一致に従わない例外パターンには、以下の4つがあります。
*不変の真理、一般的事実
*現在も変らない内容
*歴史上の事実
*動詞が仮定法の場合
今回は、時制の一致の例外について注意点を述べます。
例文は、「英文法解説」(金子書房)から引用されてもらいます。
(1)時制の一致に従う場合 (wasを使う)
*Columbus proved that the earth was round.
(コロンブスは、地球が丸い事を証明した)
(2)時制の一致に従わない場合(isを使う)
*Columbus proved that the earth is round.
(コロンブスは、地球が丸い事を証明した)
一般的に、不変の真理を述べる場合は、時制の一致に従わないとされているので、(2)が使われるのが一般的です。
ネイティブに聞いても、(2)を使うそうです。
それでは、次はどうでしょう。
(3)時制の一致に従う場合(wasを使う)
*Columbus believed that the earth was round.
(コロンブスは、地球が丸いと信じていた)
(4)時制の一致に従わない場合(isを使う)
*Columbus believed that the earth is round.
(コロンブスは、地球が丸いと信じていた)
こちらも不変の真理なので、(4)を使うと思ってしまうのですが、ネイティブに聞いてみた所、(3)を使うそうです。
ここで疑問に思うのが、不変の真理なのに、時制の一致に従う場合と従わない場合があるのはなぜだろうかという点です。
これは、話者の視点の違いから来ています。
(2)を述べるとき、話者の視点は、the earth is roundという事実にあります。だから時制の一致に従わないのです。
(3)の場合は、話者の視点は、the earth is roundという事実ではなく、Columbus believedに視点があります。よって、時制の一致に従ってしまうのです。
この文法書には、(1),(2),(3),(4)のどのパターンでも話者に視点によって、どちらにもなるという説明がされていますが、ネイティブの聞いてみたところ、上記の結果になりました。
よって、時制の一致の例外パターンでも、話者の視点によっては、時制の一致に従ってしまう場合があることが分かります。
英文に触れていると、時制の一致とその例外パターンが気になってきます。
そんな時に、今回の情報は役に立つと思います。