-12月-2013の記事
増える「increase」の仲間
増えるイメージの単語は沢山ありますが、どれくらい思い浮かぶでしょうか。具体的には、thesaurus.comで調べれば沢山出てきます。
ここで検索された単語も参考にしながら「増える」というイメージを纏めてみます。
■soar: to increase quickly to a high level
soarは、鳥などが空高く舞い上がるようなイメージです。
例)CNN Moneyより(October 21, 2013)
Flood insurance costs soaring for thousands of homeowners
(洪水保険のコストが数千のマイホーム所有者にとって高騰する)
http://money.cnn.com/2013/10/21/real_estate/flood-insurance/
この記事に出てきた、insurance premiums(支払保険料)も一緒に覚えておきましょう。
同記事に、skyrocketという言葉がありました。
■skyrocket (インフォーマル)increase very quickly
ロケット(rocket)という言葉が入っているので、高騰するイメージが伝わってきますね。価格などの急上昇の時に使います。
■boost: to increase or improve something and make it more successful
これは、increaseだけでなく、improveのイメージとsuccessfulのイメージが入っていますね。
例)CNNニュースより(October 29, 2013 )
Can wearable technology boost productivity?
(ウェアラブル技術は生産性を上げることができるだろうか)
http://edition.cnn.com/2013/10/21/business/can-wearable-technoloy-boost-productivity/index.html
wearableは、wear+ableの組み合わせで、「身に着けることができる」という意味。
例)同記事より
*boost employee performance
(授業員のパーフォーマンスを向上させる)
ブースター(booster)は、ロケットの「補助推進ロケット」なので、「押し上げる」ようなイメージがあります。
■escalate 拡大する
悪いもの(戦い、暴力、悪い状況など)が拡大するイメージと何かが増えるイメージの2つがあります。
例)National Geographicより(August 22, 2013)
Battles Escalate Over Community Efforts to Ban Fracking
(フラッキングを禁止するコミュニティの反対運動で戦いが拡大している)
フラッキングは、原油採掘の手法で、岩盤に液体を送って割れ目を作り、そこから油を採掘する方法です。
まだまだ、increaseの類義語は沢山ありますが、また別の機会に纏めます。
ask for the moon とは?
ask forは、「~と求める、要求する」という意味です。よって、ask for the moonと言えば、「月を求める」になります。
月を求めるのは、無理な話ですね。そこから、「to ask for something that is difficult or impossible to obtain(得るのが難しい、または、得るのが不可能なものを求める)(Longmanの英英辞典の定義より)」という意味になります。
イメージしやすいですね。
例)CNNニュースより(January 16, 2013)
(本文より)Democrats ask for the moon・・・
(民主党は無理な要求をする)
http://edition.cnn.com/2013/01/16/opinion/navarrette-immigration-reform/
この文では、Democrats ask for the moon and starts・・・と続き、「月だけでなく、星まで求める」と書いて、無理な事を強調しています。この次には、the Republicans go into orbit(共和党は軌道に行く)と書かれており、共和党も星の世界に行ってしまっているのが伝わってきます(お互いに議論にならないと言いたいのだと思います)。
一応、辞書には、ask for the moon(イギリス英語では、cry for the moon)と記載されているのですが、starsを入れている表現が時々あります。
例えば、Forbesなどでは、「If You Want The Moon, Ask For The Stars」というタイトルの記事があります。
http://www.forbes.com/sites/russalanprince/2013/10/09/if-your-want-the-moon-ask-for-the-stars/
「月を欲しがるのなら、星を欲しがれ」というかなり強烈なタイトルですが、本文に前向きな考えが書いてあります。
例えば、「By asking for the stars, you get the moon」という部分です。無理な要求(ask for the stars)をして、それよりちょっとだけ軽い(ask for the moon)ものが得られるという交渉術の考えの説明があります。
保証はありませんが、海外のお店で、値引きを ask for the starsの気持ちで要求すると、普通よりもかなり安く(ask for the moon)買えるかもしれません。
a drop in the bucket とは?
直訳は「バケツの中の1滴」、日本語にすると「雀の涙」になり、ほんの僅かというイメージが伝わってくる表現です。
a drop in the bucketは、アメリカ英語で、イギリス英語は、oceanを使って、a drop in the oceanと言います。
イギリス英語の方がスケールが大きいですね。
念のためLongamanの英英辞典で定義を確認しておきます。
[a drop in the bucke]a very small amount of something compared to what is needed or wanted:
(とても少量の何か、必要とされているものに比べて)
例)CNN Moneyより(May 13, 2008)
Oil stockpile a drop in the bucket
(石油の備蓄はほんの僅か)
http://money.cnn.com/2008/05/09/news/economy/spr/
補足ですが、ニュース記事の見出しのbe動詞は省略されるので、Oil stockpile is a drop in the bucket とbe動詞を補って考えます。
ここで出てきた、dropは、可算名詞で、a dropで1滴と数えます。
dropに関連して、eye dropsで点眼液という意味になります。
点眼液の正しい扱い方という記事を見つけたので、こちらを参考にしてください。 http://www.safemedication.com/safemed/MedicationTipsTools/HowtoAdminister/HowtoUseEyeDropsProperly.aspx
この記事のイラストと英語による描写がとても分かりやすいので、英語の勉強になるでしょう。
ongoing と oncoming とは?
前置詞:onと、goingやcomingを組み合わせると、形容詞になります。
■ongoing 「進行中の」(=continuing)
例)CNNニュースより(October 11, 2013)
Utah’s national parks will reopen despite ongoing government shutdown
(ユタ州の国立公園は、政府のシャットダウンにもかかわらず再オープンする)
http://edition.cnn.com/2013/10/11/us/utah-parks-reopen/
goの反対は、comeなので、oncomingもあります。
■oncoming (形容詞)「(車などが)近づいてくる」
例)Longmanの英英辞典より
He crashed into an oncoming car.
(彼は、対向車に衝突した)
例)CNN iReportより(June 15, 2013)
Picture of an oncoming monster storm
(近づいてくる大嵐の写真)
http://ireport.cnn.com/docs/DOC-989044
同じ「やってくる」という意味でも、時間的に何かがもうすぐ起こるという意味では、upcoming(「やがて起こる、近々公開の」)を使います(forthcomingという単語にも同じ意味があります)。
例)CNNニュースより(October 2, 2013)
‘Harry Potter’ producer talks about upcoming spinoff
(ハリポッターのプロデューサーは、次にやってくる映画(ハリーポッターの副産物)について話した)
*spinoff:副産物
この記事は、「Fantastic Beasts and Where to Find Them」(幻の動物とその生息地)という本の映画化の話ですが、この本はハリーポッターの映画の中で出てくる書物でもあるので、副産物(spinoff)という言葉がぴったりですね。
outing とは?
out(外へ)にingが付いた outing は、”外に行くこと”、つまり、「遠足、遠出、ピクニック」などを意味するようになります。
Longmanの英英辞典の定義は以下の通りです。
[outing]a short trip that a group of people take for pleasure
(団体が楽しみの為に行なう小旅行)
例)
family outing 家族旅行
例)CNNニュースより(July 19, 2013)
Boy Scouts ban obese kids from outing
(ボーイスカウトは、肥満の子供たちに遠足に行く事を禁止する)
outingに似た単語で、excursionがあります。
こちらもLogmanの英英辞典で定義を調べておきます。
[excursion]a short journey arranged so that a group of people can visit a place, especially while they are on holiday
(団体がある場所を訪れる小旅行、特に、休日の旅行)
こちらは、journey(比較的長めの旅行)という言葉を使って説明されているので、outingよりは、もう少し長めで(shortという形容詞がついているので短めですが)、準備されたもの(arranged)というイメージがありますが、ネイティブのコメント(以下URL)を読むと、それほど大きな違いはなさそうです。
http://www.english-test.net/forum/ftopic7083.html
makeshiftとは? (イメージで学ぶ英単語)
この単語が、make と shift から作られた事は分かります。
makeは「作る」、shiftは「(何かを)移し変える、移す、変える」という意味です。
*make shift
make shiftという熟語もあり、「工面する、どうにかやりくりする」という意味になります。
熟語のイメージとしては、”何かを別の目的のものに作り変える”と考えると分かりやすいでしょう。
*makeshift
makeshiftは、「間に合わせの」という意味の形容詞になります。
Longmanの英英辞典の定義は以下の通りです。
[makeshift]made to be used for a short time only when nothing better is available:
(他によいものが無いので、短期間だけ使われる)
例)Makeshift bridge (間に合わせの橋(以下URLの写真))
http://images.publicradio.org/content/2009/03/28/20090328_russ_richards_walks_across_a_makeshift_bridge_33.jpg
この写真を見て頂けると、makeshiftの感覚が頭に焼きつくと思います。イメージは大事ですね。
元の記事はこちらです:http://minnesota.publicradio.org/display/web/2009/03/28/floodforecast
また、Google画像検索をすると、いろいろなmakeshiftの画像が出てきます(以下の短縮URL)。
http://bit.ly/1ihR5Ai
Googleの画像検索をイメージ学習に役立てると面白い発見があるかもしれません。
料理関係では、makeshift mealsという記事がありました。
http://makeshiftmeals.blogspot.jp/
ある本では、てるてる坊主の事を、makeshift dollと表現していました。
日常生活でmakeshiftの使い道はいろいろとありそうですね。
fair-weather friendとは?
fair weatherは、「青天」なので、fair-weather friendを直訳すると「青天友達」という意味不明の言葉になってしまいます。
もう少し想像力を働かすと、「青天=>良い状態」と考えることができるので、「都合のよい時だけの友達」、つまり、「困った時には頼りにならない友達」という意味になります。
念のため、Longmanの英英辞典の説明を引用しておきます。
[fair-weather friend]someone who only wants to be your friend when you are successful
(成功している時だけ友達になりたいと思っている人)
例)thefrisky.com(July 5, 2010)より
How To Deal With Fair-Weather Friends
(都合のよい時だけの友達の扱い方)
http://www.thefrisky.com/2010-07-05/how-to-deal-with-fair-weather-friends/
この表現は、人と人だけでなく、国家間の関係でも使う時があります。
ちなみに、fair weatherの定義は、Longmanの英英辞典によると
[fair weather]sunny and not windy or rainy – used especially in weather forecasts
(晴れていて、風が吹いたり、雨が降っていない、特に天気予報で使われる)
という説明になっています。
fairと同じ発音で、綴りが違う、fare(運賃)もあるので、一緒に覚えておきましょう。
botherという単語について
英会話の定型表現で、「(I’m)Sorry to bother you, but ~」(すみませんが、~)という表現があります。
ここれから誰かに話しかけるときに使う決まり文句です。
botherは、「(人を)困らせる、悩ます」という意味の動詞なので、Sorry to bother you.を直訳すると「これからあなたを困らせることをお許しください」になります。一言で訳すと、「お手数をおかけしてすみませんが、お忙しい所恐縮ですが」となります。
botherをLongmanの英英辞典で調べると、最初の定義は以下のようになっています。
[usually in questions and negatives] to make the effort to do something
(通常疑問文や否定文で)何かをする努力をする
例)Longmanの英英辞典より
He didn’t bother to answer the question.
(彼は、その質問に答えようと努力してくれた)
日本語の辞書には、「(否定文や疑問文で)わざわざ~する」という訳語が当てられていますが、make an effortという意味で覚えておいた方が、分かりやすい場合があります。上の例文を、「彼は、その質問にわざわざ答えてくれた」と訳すこともできます。
「わざわざ~する」という日本語には、肯定的な意味と否定的な意味があるので、訳す時は少し注意が必要です。
never fail to とは?
failは、「失敗する、~しそこなう、~できない」という意味になるので、never fail to は、決して~しそこなうことはない、つまり、「必ず~にする」という意味になります。
つまり、意味は二重否定になります。
英語に慣れていないと、二重否定は難しく感じられます。
Longmanの英英辞典の定義は以下の通りです。
[never fail to do something] to do something or happen so regularly that people expect it
(何かをしたり起きたりするのが定期的なので、人々はそれを期待している)
ポイントは、regularly(規則正しく)という点です。
1回だけではなく、繰り返さないといけないのです。
例)Longmanの英英辞典より
*My grandson never fails to phone me on my birthday.
(孫息子は、必ず私の誕生日に電話をかけてくる)
この例文に、繰り返しのニュアンスが入っていますね。
never fail to と対比して紹介されるのが、not fail to ~です。
not fail to には、regularyのニュアンスが無いので、1回きりの事に言及して、「必ず~する」という意味になります。
be into something とは?
これは、口語で、「興味がある、関心がある」という意味になります。つまり、like や be interested in という意味になります。
例)
・He’s very much into video games.
(彼は、テレビゲームに夢中だ)
intoの基本概念は、「~の中へ」なので、興味のある方向に心が入っていくイメージになるのでしょう。
「興味がある」という意味では、他にも、(口語)be crazy about, be addicted toなどがあります。
例)Longmanの英英辞典より
・He’s crazy about her.
(彼は、彼女に夢中だ)
ここでの、crazy about は、like someone very muchという意味になります。
crazy aboutは、人以外にも使えるので、
・He’s crazy about video games.
(彼は、テレビゲームに夢中だ)
と言うことができます。
また、addict(名詞)には、「麻薬の中毒者」という意味と、「大ファン、愛好者」という意味がありますが、”夢中で自分の時間を費やしてしまいやめられない”というニュアンスのがあります。つまり、中毒に近いと考えることもできます。
addict(動詞)は、「夢中にさせる、依存症にさせる」という意味になります。
アルコール中毒は、be addicted to alcoholと言うので、addictedのニュアンスが伝わってくると思います。