英語表現
next to とは?
next toは、直訳すると、「~に対して次(next)」ということになるので「~の隣に」や「~の次に」という意味になります。
例)Longmanの英英辞典より
*There was a little girl sitting next to him.
(彼の隣に少女が座っている)
例)ジーニアス英和辞典より
*What is the most popular sport next to baseball?
(野球の次に人気のあるスポーツは何ですか)
「~の隣」という意味を抽象化して考えると、「ほとんど」になります。
ほとんど不可能と言いたい時は、next to impossibleになります。
(impossibleの近くなので、ほとんどimpossibleと考えることができます)
例)Longmanの英英辞典より
*This crossword puzzle is next to impossible.
(このクロスワードパズルは、ほとんど不可能である)
「ほとんど」という意味では、否定的な表現(impossible, useless)と結びつきます。
■know next to nothing about ~ (~についてほとんど何も知らない)
例)Longmanの英英辞典より
*He knows next to nothing about antiques.
(彼はアンティークについてほとんど何も知らない)
その他、next to A, ~ (Aと比較して、~だ)という用法もあります。
next to も奥が深いですね。
for a song とは?
songは、「歌」の事ですが、for a song になると、口語で「二束三文で」という意味になります。
例)Longmanの英英辞典より
*He bought the house for a song five years ago.
(彼は、5年前にその家をただ同然で買った)
歌を歌うだけで買えるようなイメージなんでしょう。
こういった意味は、知らないと推測が難しいですね。
■関連語singの意味の広がり
歌を歌うは、singですが、これは、鳥や虫が鳴いたり、風・小川の音、湯沸しの音などにも使えます。
Longmanの英英辞典では、以下のように説明しています。
to make a high whistling sound (口)笛のような音を出す
鳥が鳴くのをsingと表現するのは分かりますが、あのいやな蚊もsingだそうです。
*Mosquitoes sing.(=Mosquitoes buzz.)
(蚊が鳴く)
(参考)
Why Mosquitoes Buzz in Your Ears
(なぜ蚊は、耳でブンブン言うのか)
They’re actually singing mating songs for each other
(蚊は、実際には、お互いに相手を求めて鳴いている)
http://www.mosquitoreviews.com/mosquitoes-buzz-ears.html
もう一つ、singで意外な意味が、「耳鳴りがする」です。
*My ears sing.(= I have a singing in my ears.)
singも奥が深いですね。
Facebookをやっていますか?を英語にすると
Are you on Facebook? になります。
onは、「~の上に」という意味の前置詞ですが、「Facebookの上にいる」という表現は、on the phoneのonに似ていますね。
例)
*He is on the phone now.
(彼は現在電話中です)
同じように、「ツイッターをやっていますか」は
Are you on Twitter?
になります。
Twitterの元の意味は、「(小鳥の)さえずり」という意味です。
FacebookやTwitterなどのネット系のコメントには暗号のようなものが多いですね。
例えば、
CU (=see you)
L8R (=later)
B4 (=before)
2 (=to, too)
PLS,PLZ (=please)
UR (=your, you’re)
LOL (= laughing out loud (大笑い))
OMG (= oh my God)
BTW (=by the way)
など。
こういった略号は、以前少しだけ纏めた事があるので、こちらも参考にしてください。
http://english.studynet.jp/blog/words/552/
breakdownとは?
breakdown(名詞)は、機械の故障の時に使えますが、他にも、人間関係や精神状態にも使うことができます。
Longmanの英英辞典の最初の定義は以下の通りです。
the failure of a relationship or system
(関係やシステムの失敗(停止、機能不全))
例)
*a physical breakdown 肉体的な衰弱
*a breakdown in negotiations 交渉の決裂
例)Longmanの英英辞典より
*Family breakdown can lead to behavioural problems in children.
(家庭崩壊は、子供の行動上の問題に繋がる可能性がある)
*a breakdown in the cooling system
(冷却システムの故障)
■break down
breakdownは、break downの名詞形なので、動詞の方も纏めておきます。
break downは、自動詞と他動詞の両方の意味があり、何かを「壊す」という意味と、何かが「壊れる」の2通りがあります。
訳語は、主語や目的語によっていろいろと出てきますが、
・対象が機械なら、「壊れる」
・対象が交渉や計画なら、「失敗する」(壊れる=>うまくいかない=>失敗すると連想)
・対象が体なら、「衰える」(壊れる=>うまく機能しない=>衰えると連想)
という訳語になります。
例)Longmanの英英辞典より
*The printing machines are always breaking down.
(印刷機はいつも壊れる)
*Negotiations broke down after only two days.
(交渉は、わずか2日で失敗した)
まだまだ、いろいろな意味がありますが、あとは辞書を調べて理解を深めてください。
最後に、Longmanの英英辞典にbreakの類義語が載っていたので、ここにリストアップしておきます。
・smash (強い力で)壊す、粉砕する
・shatter (ガラスなどを)粉々にする
・split (木などを)二つに割る
・snap パチンと鳴らして、二つに割る
・tear (紙や布を)引き裂く
・burst (爆弾)爆発する、(ダム)決壊する、(風船)割れる
・crumble 粉々に砕ける
・disintegrate 崩壊させる、風化させる
・fracture (骨などが)砕ける
undergo とは?
under(下へ)と go(行く) が結合している単語であることは予想がつきますが、意味は推測しにくい単語です。
何かの下を進むようなイメージがあるので、ここから辛い状況を連想して、「(苦しい事を)経験する」という意味に繋げると覚えやすくなります。
Longmanの英英辞典では、unpleasant experience(いやな経験)という表現を使って説明しています。
例)Merriam-Webster’s Learner’s Dictionaryより
*She will have to undergo an operation.
(彼女は、手術を受けないといけないでしょう)
例)VOAニュースより
*India’s Sonia Gandhi to Undergo Surgery Abroad
(インドのソニア・ガンディー(政治家)は、外国で外科手術を受ける)
http://blogs.voanews.com/breaking-news/2011/08/04/indias-sonia-gandhi-to-undergo-surgery-abroad/
undergoの動詞の変化は、goと同じで、undergo-underwent-undergoneになります。
他にも、underと結びつく単語は沢山あります。
いくつか重要語をピックアップしておきます。
例)
・undertake (仕事、責任など)引き受ける
・underlie ~の下にある、(行動、主義)基礎となる
・understand 理解する
・underline (正式)強調する(=emphasize)=>以前記事にしたことがあります。
・undermine (健康)徐々に衰えさせる(mineは、動詞で、「掘る・採掘する」)
・underestimate 過小評価する
この機会に、辞書で、underで始まる単語を調べてみてください。
sarcasticとironic
この2つは英語を学習する人にとってはとても紛らわしい単語です。
ネイティブの先生が、他の日本人の生徒からこの2つの単語の違いを質問されたのですが、うまく違いが伝わらず、逆にネイティブから、どうやって説明しますか?と質問を受けています。
日本語の辞書では、どちらも似たような訳語で説明されており、違いが分かりにくいです。
・sarcastic 皮肉な、いやみな
・ironic 皮肉な
そこで、いつもの通りLongmanの英英辞典で調べてみます。
■sarcastic
saying things that are the opposite of what you mean, in order to make an unkind joke or to show that you are annoyed
(意図する事と反対の事を言う、冷酷な冗談を言ったり、困った事を示すために)
■ironic
・an ironic situation is one that is unusual or amusing because something strange happens or the opposite of what is expected happens or is true:
(ironicな状況とは、異常な状況、奇妙な事が起こったり期待していた事と反対の事が起こって面白い状況、本当の状況である)
・using words that are the opposite of what you really mean, often in a joking way:
(意図している事と反対の言葉を使い、しばしば、ジョークとして使う)
この定義から、sarcasticは、皮肉な事やいやみな事を言う事を指し、人の心を傷つけたり、いやな気持ちにさせたりします。
一方、ironicは、皮肉な状況になってしまったという状況に焦点が置かれています。ironicの2番目の意味も、ユーモアが伴う場合があるという事が書かれているので、sarcasticとは話す意図が違うことが分かります。
もう一つ辞書を使って、さらに確認します。
今回は、Merrian-WebsterのLearner’s Dictionaryを使います。
■sarcastic
using or showing sarcasm
(sarcasmを使ったり、示す)
そこで、sarcasmの意味を調べます。
[sarcasm]the use of words that mean the opposite of what you really want to say especially in order to insult someone, to show irritation, or to be funny
(あなたが本当に言いたい事の反対の事を意味する言葉を使う、特に、侮辱したり、苛立ちを示したり、面白くさせるために)
■ironic
・using words that mean the opposite of what you really think especially in order to be funny
(あなたが本当に思っている事と反対の事を意味する言葉を使う事、特に面白くさせるために)
・strange or funny because something (such as a situation) is different from what you expected
(奇妙で面白い、なぜなら、そのような状況が期待するものと違うので)
やはり、sarcasticには、いやみな成分が入っていることが分かります。
例)Merrian-WebsterのLearner’s Dictionaryより
It is ironic that the robber’s car crashed into a police station.
(強盗が警察署に追突するのは皮肉な事です)
=>これは、皮肉な状況の説明ですね。
sarcasticの名詞形であるsarcasmの説明で、分かりやすいものがThe Free Dictionaryにありました。
sarcasm: A cutting, often ironic remark intended to wound.
(しんらつな、しばしば皮肉った(ironic)意見で、人の感情を傷つける意図がある)
sarcasticとironic(名詞形は、sarcasmとirony)は、奥が深い言葉ですが、なんとなく意味の違いが分かったのではないかと思います。
盲腸と付録
本や論文の最後の方に付録が付いている場合があります。
付録は、appendixと書きますが、盲腸もappendixです。
人の解剖図(anatomical chart)を見ると、盲腸が大腸(the large intestine)の付録のように付いていることが分かります。
補足:
・anatomy 解剖学
・intestine [解剖]腸
appendixをロングマンの英英辞典で調べると、以下のように定義されています。
・a small organ near your bowel, which has little or no use
(腸の近くにある小さな臓器で、ほとんど使われていない)
・a part at the end of a book containing additional information
(本の最後の部分で、付加的な情報を含んだもの)
用語:
・bowel [医学]腸の一部、内臓、腸全体
・appendixの複数形は、appendicesです。
ここまで説明すると、append(付加する)という動詞がありそうだという予想がつきます。
・append (formal)付け加える、添付する
例)Longmanの英英辞典より
*The results of the client survey are appended to this document.
(顧客調査の結果は、この書類に添付されています(付加されています))
アルミホイルのホイル(foil)とは?
アルミホイルは、和製英語ですが、和製英語も単語の暗記に役立てることができます。
foilは、「金属の薄片」という意味ですが、ニュースなどでは、「(企てなどを)失敗させる」という意味で使います。
悪い企てを阻止するような時に使えます。
企てを、(アルミ)ホイルでカバーしてしまって、阻止するようなイメージで覚えておくといいでしょう。
例)VOAニュースより
Indonesian Police Foil Attempted Train Hijack
(インドネシアの警察は、電車ハイジャックを阻止)
http://blogs.voanews.com/breaking-news/2011/08/27/indonesian-police-foil-attempted-train-hijack/
本文を読むと分かるのですが、ハイジャックしようとした人を逮捕したと書いてあるので、foilは、「(ハイジャックの企てを)失敗させる」という意味になります。
アルミホイルは、aluminum foil、または、tin foilと言います。
tinは、「(金属)スズ」の事なので、tin foilは「スズ箔」という意味ですが、アルミホイルの意味でも使います。
元々は、tin foilだったのですが、20世紀にaluminum foilに変ったそうです(wikiより)。
http://en.wikipedia.org/wiki/Tin_foil
http://en.wikipedia.org/wiki/Aluminium_foil
wayを使った表現
way(道、方法)という単語を使った表現は沢山ありますが、今日はその一部を紹介します。
■under way 進行中で
現在進んでいる道の途中にいるイメージ。
例)
The project is under way.
(そのプロジェクトは進行中です)
主語には、conference(会議)、negotiation(交渉)、
preparation(準備)、investigation(調査)、
plan(計画)などを使うことができます。
補足
・negotiationは、通例複数形を使うので、negotiationsになります。
■all the way はるばる、ずっと
道をずーっと進んできたようなイメージ
例)
*He came all the way from Tokyo.
(彼は、はるばる東京からやっていた)
■in no way 決して~でない(~でないということを強調する時に使います)
例)VOAニュースのTerms of Use and Privacy Noticeのページより
Links to commercial sites are in no way an endorsement of any vendor’s products or services.
(商用サイトへのリンクは、決して売り主の商品やサービスを推奨しているという意味ではありません)
http://www.voanews.com/info/terms_of_use_privacy_policy/1363.html
用語:
・endorsement (主に米)(商品の)推奨
・vendor 売り主 (<=>vendee (買主、買い手))
その他、有名な熟語としては、by the way(ところで)、lose one’s way(道に迷う)、on one’s way home(帰り道に)などがあります。
似たような単語クイズ
英単語には、綴りや発音が似ていて紛らわしいものがあります。
そんな単語の一部を集めてみました。
以下の(A) ~(E)のグループの単語の意味を言ってみましょう。
(A)glove, globe, grove
(B)glow, grow
(C)wander, wonder
(D)pause, pose
(E)steer, stir
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答え
(A)glove(手袋), globe(地球、球体), grove(小さい森)
=>日本語にもなっているグローバルな(世界的な)は、globalになります。
例)global economy (世界経済)
(B)glow(白熱光、白熱する), grow(成長する)
=>蛍光灯に付いている小さな電球(グローランプ)は、glow lampですね。
(C)wander(さまよう), wonder(不思議に思う)
=>「不思議の国のアリス」の不思議の国は、wonderland になります。
Alice’s Adventures in Wonderland(Lewis Carroll)
=>a nine days’ wonder:噂になってもすぐに忘れれれてしまう事・人「人の噂も七十五日」
(D)pause(中止、休止、ちょっと休止する)、pose(姿勢、ポーズ、ポーズをとる)
(E)steer(かじをとる), stir(かき混ぜる)
=>自動車のハンドルは、steering wheel